• 2020.11.15(日)
    50周年記念コラム
    50周年記念コラム~未来の関西フィルへOp.1115

    皆様こんにちは!

    本日11月15日は、いずみホールで公演を開催いたしますが、
    その前に関西フィル50周年記念コラムOp.1115をご覧ください

    今日は”つれづれシリーズ”として、
    自衛隊音楽隊出身の事務局員の思い出です~。
    音楽・時代的なこともあり、NHK連続ドラマ小節「エール」に
    はまっているようです

     

    * * * * * * 

    今年の10月には祝日がありませんでした。

    10月第2月曜日に設定されていた「スポーツの日」が、
    東京オリンピック開会式の開催予定だった7月24日に
    移動したからです。

    私の年代で10月の祝日と言えば、1010日の「体育の日」です。
    1964年の東京オリンピックの開会式が1010日だったので、
    これを記念して制定されました。
    当時テレビに見入ってワクワクした記憶が蘇ります。

    この「体育の日」は2000年から10月の第2月曜日に、
    そして今年2020年から「スポーツの日」に改められました。
    ハッピーマンデー制度や国民の休日
    (祝日と祝日に挟まれた平日を休日へ)、
    振替休日で連休・休日が増えるのは嬉しいですが、祝日制定した経緯や
    本来の意味合いが遠退くようで少々寂しく感じてしまいます。

    ここで改めて、1964年の東京オリンピックの開会式について
    振り返ってみました。
    現在、NHK朝の連続テレビ小説「エール」のモデル、古関裕而作曲の
    ”オリンピック・マーチ”がドラマの中でいかに描かれるか、
    こちらも楽しみですが、1964(昭和39)の開会式、選手入場行進では
    このオリンピック・マーチだけが演奏されたわけではありません。

    古関 裕而作曲「オリンピック・マーチ」、
    タイケ作曲「旧友」、
    アルフォード作曲「後甲板にて」、
    スーザ作曲「海を越える握手」、
    プランケット作曲「サンブル・エ・ミューズ連隊」、
    團 伊久磨作曲「祝典行進曲」、
    シュタルケ作曲「剣と槍」、
    スーザ作曲「エル・カピタン」、
    タイケ作曲「ツェッペリン」、
    ビゲロー作曲「われらの先駆者」、
    モルネー作曲「連隊行進曲」、
    ドゥーブル作曲「ブラビューラ」

    上記の順番で繰り返し演奏され、日本選手の入場の際には
    「オリンピック・マーチ」に切り替えたそうです。

    米英独仏の名だたる行進曲が選曲されたようですが、選曲の過程は
    分かりません。
    この、選手入場行進の演奏曲名はほとんど資料が残っておらず、
    Youtube等の開会式の映像は、ずっと「オリンピック・マーチ」
    が使用されています。
    上記の曲名は、この開会式で演奏していた先輩から教えてもらいました。

    ところで、この「オリンピック・マーチ」の終結部で突然日本的な旋律が
    現れます。
    作曲者本人はこれに関して何も言及していないので、
    5秒ほどのこの旋律の断片は、「君が代」の終わりの部分、
    雅楽「越天楽」、唱歌「紀元節」の冒頭、などの推測がなされています。

    「紀元節」は、初代天皇 神武天皇の即位の日をもって定めた祝日で、
    現在の「建国記念の日」211日の由来となっています。

    1940(昭和15)に開催が決定していた「東京オリンピック」は、
    日中戦争の影響で開催権を返上したため実現しませんでした。
    この幻のオリンピックは、
    神武天皇即位の年から数える紀元二千六百年記念行事として準備が
    進められていたということです。
    古関裕而は、この紀元二千六百年を象徴する「紀元節」の旋律を
    「オリンピック・マーチ」に登場させて、昭和39年と昭和15年を
    結び付けたという説があります。

    戦争によって大きく変貌した日本。
    古関裕而の真意はわかりませんが、戦前への郷愁、
    日本の歴史・伝統文化への想い、
    そんな想いを伝えようとしたのかもしれません。

    来年の東京オリンピックは新型ウィルス対策をはじめ、経費削減など
    開催に向けて検討が進められていますが、
    どのような開会式でどんな音楽が奏でられるのか、
    そしてオリンピックに関連する文化プログラムの行方も気になります。

    オリンピックは延期できますが、関西フィルの創立50周年は2020年、
    今年です。
    シーズンプログラムもこれまでのほとんどが変更しての実施に
    なっています。
    残された2020年度を少しでも充実した記念事業にしたいものです。

    ところで、このシーズンプログラム(定期演奏会の一覧チラシ)はご覧に
    なりましたか?
    このパンフレットには隠し文字が仕込まれています。
    各公演のサブタイトル、すべて横書きの文章ですが、縦に一文字ずつ読むと
    50周年の文章が読み取れるのです。
    ぜひ探してみてください。

     

     * * * * * *

    それでは今日はいずみホールで、
    そして次の”5”の付く日にお会いしましょう!!

     


  • 2020.11.10(火)
    50周年記念コラム
    50周年記念コラム~未来の関西フィルへ K.1110

    皆さま、こんにちは!
     50周年記念コラム~未来の関西フィルへ K.1110
    今回は、セカンドヴァイオリン奏者、村田啓明からのメッセージをお届けします。

     関西フィルに入団して14ヶ月になります、村田啓明です。ヴァイオリンを弾いています。
     昨年2019年の4月にオーディションがあり、それまで関西フィルの演奏会にエキストラで出演したことはなく、その前のオーディションを受けたこともなく、楽団員に知り合いが何人かいる程度でほとんどご縁がない状態で受験したのですが、当日の演奏で自分の音楽を伝えることができ、無事に合格をいただけました。
     課題を弾き終わった後、審査員(楽団員)の方々からの拍手がとても温かく、人柄の良い人達ばかりの楽団で良かったなと、まだ受かってもいないのにそんな安心感を持っていました。

     その後7月に入団し、有難いことに仕事の量が劇的に増えました。そうなるとわかっていた直前の5,6月、人生最後の夏休みということで好き勝手に1人で旅をして、雇い入れ時健康診断の当日の朝に夜行バスで帰って来たりと自由に過ごし、夏休みは一瞬にして溶けてなくなり、7月からオーケストラの楽団員としての人生が始まりました。
     ところが年を明けてびっくり、全く喜べない理由で2月末から6月末まで4ヶ月連休となり、人生最後の夏休みと思っていた翌年に早速また夏休みが来てしまいました。私にとっては少々給料が減っても休みが増えるのはうれしいことなのですが、さすがにここまで長い休みは神様にもサンタクロースにも頼んだ覚えがありません。特に45月は電車やバスに乗ることすら極力避けて厳重に対策をしてきましたが、世間が徐々に正しい恐れ方を理解してきて、6月末からリハーサルと演奏会が再開し、9月以降は以前とほとんど変わらない稼働率になってきました。

     つい先日、リハーサルの前に朝一で病院に診察を受けに(※風邪ではありませんが)行ったことがあったのですが、診察室に入った瞬間初めてお会いしたおじさん先生に「それなに!?トランペット!?」と聞かれました。あまり細かいことはツッコまないようにして、趣味ではなく職業として楽団でヴァイオリンを弾いていることをお伝えしました。仕事の減り具合についても聞かれ、今はほとんど戻っていることをお答えすると、(心の底から思っている感じで)「良かったねえ…!」と言っていただきました。こういった会話はいろんな方と何度もしてきましたが、このとき改めて自分が思っているよりはるかに多くの方が音楽業界を気にかけてくださっていることを実感しました。

     あくまで娯楽の世界なので、人間の生命の維持という観点では音楽がなくなっても誰も困らないのかもしれませんが、今まで何百年と続いている文化を受け継ぎ、子どもたちにその魅力を伝え、次の世代に繋げていくことはとても大切なことだと思っています。近年、演奏して稼ぐことがものすごく難しい時代になっていますが、自分がその立場になれた以上、オーディションに受かった時点で緩み切ることなく、死ぬまで腕を磨き続け、子どもたちに夢を与えていきたいと思います。と言っては大袈裟かもしれませんが、とにかく一心不乱・切磋琢磨に頑張っていきます。日頃からご支援いただき誠にありがとうございます。関西フィルだけでなく音楽業界全体を今後ともよろしくお願い申し上げます。 

    セカンドヴァイオリン奏者 村田 啓明

     

     

     


  • 2020.11.5(木)
    50周年記念コラム
    50周年記念コラム~未来の関西フィルへOp.1105

     皆様こんにちは!

    50周年記念コラム~未来の関西フィルへOp.1105です。
    今日は”横顔シリーズ”「徳岡写真館」秋の夜長編。

    11月に入って、ぐっと秋が深まってきましたね~。
    今回は、秋らしい紅葉やしっとりとした夜景などを
    ご覧いただきます。 

    まずは目にも鮮やかな紅葉の写真を。

    紅葉のお手本のような情景!  場所は赤穂城址公園です。

     

    ↓これは、様々な色が重なり、ちょっと虹色のようなニュアンスが。
     軽井沢で撮影の写真です。

    はっと目を引く“秋の赤”をご覧ください。

    ↑赤穂城址公園、↓鹿児島県薩摩川内市での撮影です。

    ↑姫路市手柄山のもみじです。

     

    いずみホールの隣、大阪城公園での秋の一コマもどうぞ~。
    大阪城と紅葉、数百年前から変わらない美しきコントラストです。

    伝統的な日本の建築と紅葉、ほんとにしっくりと馴染みますよね。

     

    ↓下記は城内の庭園でしょうが、ここはパリと言われても
     誰も疑わないのでは!!??
     リュクサンブール公園かブーローニュの森か~♪

    1115日(日)の関西フィルいずみホールシリーズの際には
    ぜひ大阪城公園にもお立ちよりください!

     

     続いて、秋のしっとりとした気分になれる夜景を。
    (写真の季節、秋かどうかは不明ですが、秋っぽい)
    倉敷の美観地区、美しいですね。

    同じく倉敷ですが、倉敷アイビー・スクエアです。中庭でしょうか。
    多分、お昼間は壁の蔦が美しいのでしょうが、雨が降った夜は
    こんな忘れ難い景色に。

     

    ↓こちらは愛媛県の道後温泉。
     “千と千尋”のテーマ曲が聴こえてくるようです!

    ここで気づきました。

    紅葉や秋をテーマにした写真、ワインが飲めますね。
    スライスした柿とチーズを重ねて食べるとワインにぴったりですよ~。
    秋の夜長、ほっこりとお家時間をお過ごしください。

    それでは、また“5”の付く日にお会いしましょう!

     

     


  • 2020.11.2(月)
    公演情報 関西フィルNews 事務局からのお知らせ
    チケット発売日のお知らせ~Meet the Classic Vol.42、バレンタインコンサート♪

    みなさま、こんにちは

    先日の第314回定期演奏会にお越しいただいた皆様
    ご来場いただきありがとうございました。

    さて本日は
    21年1月16日(土) Meet the Classic Vol.42
    21年2月14日(日) バレンタインコンサート
    のチケット発売日のお知らせです
    明後日11月4日(水)10:00より発売開始いたします
    ※お電話でのご予約は4日10:00より、関西フィルWEBチケットでのご予約は11:00より開始です。
    ※関西フィル事務所窓口での直接のご購入は4日11:00からです。

    ※こちらの2公演は、舞台に近いお席(1/16⇒A~E列、2/14⇒A列)
    を除くすべてのお座席を販売対象と致します。

    どちらも指揮は藤岡幸夫さんです

    毎年主催演奏会のスタートを飾っている「Meet the Classic」シリーズ。
    藤岡さんのトーク付きで大人気の公演です
    ソリストにソプラノ歌手の並河寿美さん、石橋栄実さんをお迎えし、
    新春のオーケストラシーンを飾るオーケストラ名曲選をお贈りします

    そして今年大好評だったバレンタインコンサート
    2021年2月14日(日)に三回目の開催が決定いたしました

    クラシックの名曲からジャズのスタンダードナンバーまでお楽しみいただける一般的な“クラシック”とはテイストの違ったコンサートです
    ピアノは1回目、2回目に続いて小川理子さん
    関西フィル首席奏者の梅本貴子(クラリネット)、中島悦子(ヴィオラ)の
    豪華メンバーでお贈りいたします
    今年のバレンタインコンサートで世界初演となった
    林そよかさんのピアノ協奏曲”Cosmos High”は2021改訂版です

    バレンタインコンサートは今回もお得なペアチケット(1階席・連席のみ)
    のご用意もございますので、ご家族・ご友人・恋人と
    是非ご来場くださいませ
    ※ペア券は、関西フィル、いずみホールチケットセンター、チケットぴあで販売しております!
    (関西フィルWEBチケットではご予約いただけません。ご了承ください。)


    ご予約お待ちしております


    ≪Meet the Classic Vol.42≫ 
     

    【日 時】2021年1月16日(土) 1500開演(14:00開場)
    【会 場】住友生命いずみホール
    【出 演】指揮&お話:藤岡幸夫
         ソプラノ:並河寿美
         ソプラノ:石橋栄実
    【曲 目】
         華麗なるオペラアリアの数々
         あなたの心に残るヒットナンバー など
         
    【料 金】1階席¥4,000/2階席¥3,000
         学生席(25歳以下)¥2,000 (全席指定・税込)
         ※学生席をお求めの方は、関西フィル事務局までお電話でお申込みください。
                   ※当日学生証の提示が必要となります。

    【ご予約】関西フィル事務局 06-6577-1381
          (平日 10:00~17:00、土 10:00~16:00、日・祝休み)
         関西フィルWEBチケット https://yyk1.ka-ruku.com/kansaiphil-s/
         いずみホールチケットセンター 06-6944-1188
         チケットぴあ[ Pコード:189-504 ] 0570-02-999
         イープラス http://eplus.jp/

    ≪バレンタインコンサート≫
       

    [日時]2021年2月14日(日)15:00開演(14:00開場)
    [会場]住友生命いずみホール
    [出演]指揮:藤岡幸夫
        ピアノ:小川理子
        クラリネット:梅本貴子(関西フィル首席奏者)
        ヴィオラ:中島悦子(関西フィル首席奏者)
        作曲家:林そよか
    [曲目]
        ミシェル・ルグラン(編曲/林そよか):キャラバンの到着
        林そよか:ピアノ協奏曲第1番”Cosmos High”【2021改訂版】
        ブルッフ:クラリネットとヴィオラのための二重協奏曲 ホ短調 作品88
        グレン・ミラー(編曲/川上肇):ムーンライト・セレナーデ  ほか

    [料金]1階席:\5,000 2階席:\4,000 
        ペア席:\8,000(1階席・連席のみ)
          学生席(2階席のみ):\2,000
        ※学生券をお求めの方は、関西フィル事務局までお電話でお申込みください。
          ※乳幼児、未就学児のご同伴、ご入場はご遠慮下さい。

    [ご予約]関西フィルハーモニー管弦楽団 06-6577-1381
          (平日10:00~17:00 土10:00~16:00 日・祝休み)
         関西フィルWEBチケット https://yyk1.ka-ruku.com/kansaiphil-s/
               チケットぴあ [Pコード: 189-590] 0570-02-9999


  • 2020.10.25(日)
    公演情報
    令和2年度「子供のための文化芸術体験機会の創出事業」

    秋晴れの空が心地良い季節となってきましたね♫
    過ごしやすい気候ですので、食欲・スポーツ・読書…そして芸術と楽しみが多い季節でもありますね(^^)

    さて、一週間前になりますが、オーケストラは倉敷(岡山)・宇部(山口)で公演を行っておりました。

    文化庁 令和2年度第1次補正予算事業「子供のための文化芸術体験機会の創出事業」です。

    本来であれば、全学年の児童・生徒だけでなく、保護者や地域の方々等なるべく多くの方に鑑賞していただけるよう呼びかけておりますが、まだまだ予断を許さない状況…感染防止対策を十分に講じた上で公演を実施しました。

    少しだけその様子をお見せしましょう!

    指揮は、昨年の第九公演にご出演いただいた村上寿昭さん!!!
    司会は子どもたちにも大人気の空井仁美さんです。

    10/19(月)倉敷市立柏島小学校では、鑑賞時の密を避けるために午前(1-3年)・午後(4-6年)の2回公演を行いました。

    普段はかぶりつき!で鑑賞していただいておりますが、ご覧の通り子どもたちと距離を取った舞台配置としております。


    プログラム最後で共演した「パプリカ」では、歌うことが出来ない代わりに、元気いっぱい!!のダンスをご披露していただきました(*^^*)

    コンサートマスター/ギオルギ・バブアゼと校長先生とのツーショット♫
    この度はオーケストラをお招きいただき、本当にありがとうございました^_^

    同事業での公演は、年度内に複数回予定しております。
    少しでもたくさんの子どもたちに音楽を届けられるよう、頑張って参ります。

    私達関西フィルの活動に、どうかこれからもご注目いただければ幸いです。


  • 2020.10.25(日)
    50周年記念コラム
    50周年記念コラム~未来の関西フィルへOp.1025

    皆様こんにちは。
    50周年記念ブログ~未来の関西フィルへ Op.1025です。

     先日、皆様に大変残念なご連絡、
    飯守さんの「ブルックナー・ツィクルス最終回」の延期を
    お知らせ致しました。
    楽しみにしてくださっていたお客様、申し訳ございません。

     1029日(木)は、大山平一郎さん指揮で
    ブルックナー:交響曲第4番「ロマンティック」(ノヴァーク版)を
    演奏させていただきます。

     皆様よくご存じの通り、大山さんは
    1979年からロサンジェルス・フィルハーモニックの首席ヴィオラ奏者を
    務めていらっしゃいました。

    ロサンジェルス・フィルでは、1978年から音楽監督に、
    カルロ・マリア・ジュリーニさんが就任されています。

     そうです、ブルックナー演奏の名匠、ジュリーニさんと
    ロサンジェルス・フィルでご一緒だったのです!!
    その頃のお話と、飯守泰次郎さんとの出会いについて、
    お忙しい中メッセージをお寄せいただきました。

     

    * * * * * * * * * *

    私が桐朋学園女子高等学校(共学)に入学した当時、
    飯守泰次郎さん、秋山和慶さん、黒岩英臣さん御三方が中心に、
    オーケストラの指揮を担当されていました。
    指揮台の横には齋藤秀雄先生が居られて、私達学生奏者は勿論の事、
    指揮者の方々も、先生の鋭い眼光と繊細な聴覚力から発せられるお言葉に、
    常に怖い思いを感じていたものです。

    その様な緊迫感が漂う中、
    飯守さんは恰もその雰囲気から抜け出そうとするような勢いと情熱で、
    表現豊かな大きな音楽造りを志しておられた記憶が強く残っています。
    そして、お人柄が優しかったです! 
    その後もお会いする時には、いろいろ心の籠った会話をさせて戴きました。

    【2009年、大山平一郎さん指揮の定期演奏会 フランク:交響曲ニ短調】

    ブルックナーの4番に関しては、幾つかの思い出が、、、
    1978年にジュリーニさんがロサンジェルス・フィルハーモニックの
    音楽監督に就任されたと同時に、空席だった首席ヴィオラ奏者探しが
    始まります。

    1979年のシーズンが終わった時に、ジュリーニさんから小声で
    「貴方が入団し、このシーズンが無事終わったので、
    これでブルックナーの4番を安心してプログラムする」
    と言われました。

    この曲の内容を察知していなかった私は、
    ブルックナー特有のヴィオラ声部に課せられる“刻み”の事を、
    ヴィオラ奏者でもあったマエストロからわざわざ御忠告を戴いた
    くらいに思っていたのですが、しばらく時間がたって、
    練習の為に楽譜の2楽章を開けると、、、この事かと!

    これは私個人の推測ですが、ブルックナーはマエストロにとって
    数少ないアイドル作曲家の一人だったのではないかと思います。 
    ブルックナーの音楽に対する探求心、そして音楽家としての生き様に
    尊敬の念を抱いておられたからです。 
    作曲家がその曲に書いた音を、深く読み取ることからしか得られない
    「曲の解釈」というものに自信を持てたときに、
    素晴らしい演奏への可能性がひらける、
    ということをマエストロから教わりました。

     

    * * * * * * * * * * *

    2009年以来となる大山さんとの共演、
    当楽団でブルックナーをお振りいただくのは初めてです。

    オーケストラ奏者の立場でも曲を知り尽くしていらっしゃる
    大山平一郎さん。
    「ブルックナー・ツィクルス最終回」に繋げる
    大山さんとの「ロマンティック」、どうぞご期待ください!!

    それではまた、“5”の付く日にお会いしましょう♪♪


  • 2020.10.21(水)
    公演情報 事務局からのお知らせ
    【出演者・曲目変更のお知らせ】10/29(木)第314回定期演奏会

    2020年10月21日

    お客様 各位

    公益財団法人 関西フィルハーモニー管弦楽団

    関西フィル第314回定期演奏会
    「出演者・曲目変更」のお知らせ

    平素より関西フィルの活動にご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。

    2020年1029日(木)「関西フィル第314回定期演奏会」に出演を予定しておりました当団桂冠名誉指揮者の飯守泰次郎氏は、体調不良(急性胆嚢炎での急遽入院)により出演が不可能となりました。公演を楽しみにお待ち頂いておりました皆様には心よりお詫び申し上げます。

    つきましては、本公演は指揮者およびプログラムを変更して開催させて頂きます。
    変更後の指揮者、プログラムは次の通りです。

    ◆第314回定期演奏会
    [日時]2020年1029()19:00開演
    [会場]ザ・シンフォニーホール
    [指揮]大山平一郎
    [曲目]ブルックナー:交響曲第4番 変ホ長調 「ロマンティック」
                                   (1878/80年 ノヴァーク版第2稿)
     ※以上1曲。本公演に休憩はございません。

    以上、誠にご迷惑をお掛け致しますが、何とぞご了承下さいますようお願い申し上げます。今後とも関西フィルへのご支援を賜りますようお願い申し上げます。

    【追記】なお、飯守氏とのブルックナー第00&0番ですが、現時点では、翌2021年度の最終月となる20223月の定期演奏会にて、改めて企画できればと考えております。


  • 2020.10.20(火)
    公演情報 関西フィルNews 事務局からのお知らせ
    チケット発売日のお知らせ~住友生命いずみホールシリーズVol.49、第315回定期演奏会♪

    みなさま、こんにちは

    本日は
    11月15日(日)開催「住友生命いずみホールシリーズVol.49
    11月20日(金)開催「第315回定期演奏会
    明日10月21日(水)10:00より発売開始いたしますpic_99360
    ※今回は事務局へのお電話、WEBチケットでのご予約のどちらも10:00より開始です。
    ※関西フィル事務所窓口での直接のご購入は21日11:00からです。

    先日発表をさせていただいた通り
    感染予防対策を講じた上で、予定通り公演を開催いたします。
    ステージに近い一部のお席を除き、
    通常通りのすべてのお席を販売いたします。

    お電話でのご予約ですと
    (1)郵便局備え付け青色の振込用紙でご入金・簡易書留発送⇒手数料500円
    (2)ファミリーマートでご入金(現金のみ)・発券⇒手数料250円
    の2種類のお引き取り方法をお選びいただけますが、
    関西フィルWEBチケットの場合は
    (3)オンラインカード支払い・ファミリーマート受取⇒手数料150円
    もご選択いただけますので、是非WEBチケットもご検討ください

    みなさまのご予約、お待ちしております

    《住友生命いずみホールシリーズVol.49》
    [日時] 2020年11月15(日) 15:00開演(14:00開場)
    [会場] 住友生命いずみホール
    [出演] 指揮:藤岡幸夫 ピアノ:菊池洋子
    [曲目] 
       ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番 変ホ長調 作品73 「皇帝」
       ベートーヴェン:交響曲第4番 変ロ長調 作品60
       ※出演者、曲目、曲順など、内容が変更になる場合がございます。
         あらかじめご了承ください。
    [料金] S席 ¥5,000 A席 ¥4,000 (全席指定・消費税込)
         ※乳幼児、未就学児のご同伴、ご入場はご遠慮下さい。
    [ご予約] 関西フィルハーモニー管弦楽団 06-6577-1381
         (平日10:00~17:00 土10:00~16:00 日・祝休み)
         関西フィルWEBチケット http://yyk1.ka-ruku.com/kansaiphil-s/
         住友生命いずみホールチケットセンター 06-6944-1188
         チケットぴあ [Pコード:176-410] 0570-02-9999

    《第315回定期演奏会
    [日時] 2020年11月20日(金) 19:00開演(18:00開場)
    [会場] ザ・シンフォニーホール
    [出演] 指揮:山下一史  チェロ:宮田大
    [曲目] 
       サン=サーンス:チェロ協奏曲第1番 イ短調 作品33
       シューベルト:交響曲第8(9)番 ハ長調 D.944 「ザ・グレイト」
       ※出演者、曲目、曲順など、内容が変更になる場合がございます。
        あらかじめご了承ください。
    [料金] S席¥6,000 A席¥4,500 B席¥3,000
        C席¥2,000 学生(25歳以下) ¥1,000(全席指定・消費税込)
        ※学生券をお求めの方は、関西フィル事務局までお電話でお申込みください。
         当日学生証のご提示が必要です。

        ※乳幼児、未就学児のご同伴、ご入場はご遠慮下さい。
    [ご予約] 関西フィルハーモニー管弦楽団 06-6577-1381
         (平日10:00~17:00 土10:00~16:00 日・祝休み)
         関西フィルWEBチケット http://yyk1.ka-ruku.com/kansaiphil-s/
           ザ・シンフォニーチケットセンター 06-6453-2333
         (10:00~18:00 休業日 毎週火曜日)
          チケットぴあ[Pコード:172-718] 0570-02-9999

     


  • 2020.10.19(月)
    関西フィルNews 事務局からのお知らせ
    【謹告】飯守泰次郎氏休演のお知らせ(10/29(木)開催「第314回定期演奏会」)

    【謹告】飯守泰次郎氏休演のお知らせ(10/29(木)開催「第314回定期演奏会」)

     皆様には、日頃より関西フィル公演にご来場・ご支援賜り誠に有難うございます。
     10/29(木)開催「第314回定期演奏会」に出演を予定しておりました飯守泰次郎氏は体調不良(急性胆嚢炎での急遽入院)により出演が不可能となりました。
     
    つきましては公演内容を変更して開催させて頂きますが、現在のところ、出演者・曲目ともに最終調整中でございます。そのため、チケットの販売を一旦停止させて頂きます。
     変更内容が決定次第、その他情報も追って発表させて頂き、販売を再開させて頂きます。
     
    誠にご迷惑ご心配をお掛け致しますが、何とぞご了承下さいますようお願い申し上げます。

    公益財団法人関西フィルハーモニー管弦楽団

     

     


  • 2020.10.15(木)
    50周年記念コラム
    50周年記念コラム~未来の関西フィルへOp.1015

    皆様こんにちは!!

    50周年記念コラム、Op.1015です♪♪

    本日は“横顔シリーズ”として、セカンドヴァイオリン奏者、
    齊藤 清の“靴作り”をご紹介します。

    「靴作るって・・・?!どういうこと?」って思いましたが、
    ほんとに自宅で靴を制作していました!

    写真・文章共に本人が手がけました。
    じっくりご覧くださいませ!

     

    * * * * * * * * * * * * * *

    コロナウイルス感染流行のため、楽団は開店休業になり、
    数ヶ月もの間ぽっかりと時間が空いてしまった。
    毎日の基礎練習のメニューを増量しても限りがあり、
    ヘルマン・ヘッセや三島由紀夫を著作年代順に読もうとか、
    庭を掘り返して畑にしてみたり、奈良の古刹を自転車で
    手当たり次第めぐったりなど。
    この時間をいかに使おうかと考えた。

    子供の頃から物を作るのが好きで、手を動かすごとに
    目の前のものが様々に変化し、自分のイメージが
    具現化される過程が嬉しく、楽しかった。
    今も商売道具のヴァイオリンのメンテナンスを自分自身で行う。
    弓の毛替え、駒や魂柱の調整など、定期的に自宅で行っている。
    その延長だが、靴を作ってみようと思った。

    靴は実用品でもあり、愛でる物でもある。
    その点でヴァイオリンと似ている。
    ヨーロッパの職人が自分一人で全ての工程をこなし、
    商品であるとともに自分の作品として作る。
    特に、工業化が遅れたがゆえに手作りの伝統が残った
    イタリアの靴づくりに惹かれて、そのスタイルを研究し、
    実際に作ってみようと思った。

    実際、靴を作ることは自分の足のサイズの木型の入手から始まる。
    自分の足をメジャーで測り、その寸法に近そうな雰囲気の木型を買う。

    言うまでもないが、足には個性があり人によって違う。
    足型がぴったり私の足と同じサイズとは言い切れないので、
    なんとなく足の筋肉が膨らんだところに薄い皮を貼るとか、
    色々微調整を行なったが、結果的に何もしなくても足には合った。
    次に靴のデザインを決める。
    黒のチャッカーブーツ風に意匠を凝らした二つ穴のウイングチップ。
    木型から型紙を作るのがまた難しい。

    三次元のものを二次元に起こし、その型紙に沿って革を切り出し、
    ミシンで縫って木型にかぶせてつりこむのだが、
    あれ、なんで寸法が足らないのか、なんで靴紐が閉まらないのか等々、
    と迷宮に迷い込む。

    外から見えるところよりも、見えないところにどれだけの
    注意と愛情を注いでいるかが、ものの本質を決める。
    セカンドヴァイオリンのパートなど誰も聴いてはいないだろう
    などと思った時に、美しい響きは失われる。
    靴の裏革も非常に大事なところだ。
    直接体に触れるところだからだ。
    今回は豚皮のスウェードで作る。それをミシンで縫う。
    家庭用の普通のミシンで縫うには工夫がいる。とにかく難しい。
    それでも何度も失敗を繰り返すうちに慣れた。
    時間をかけた愚直な習熟こそが、物事を動かす。
    楽器の練習も同じようなもので、楽器を弾けるようになるための
    近道など無いのだ。

    靴づくりと一言で言っても、様々な製作上の技法がある。
    イタリアの代表的な技法としてマッケイ法があるが、
    4足目にハンドソーンウエルトという製作法も試した。
    中底に溝を掘り、その溝の中に穴を開け、松ヤニを
    塗った麻紐を通してアッパーを固定するという、大変手間と
    力のいる難しい方法だが、どうにか針を手に刺すことなくできた。

    靴づくりの手順は単純といえばそうとも言える。
    革を寸法通りに切って縫い、中底と本底に縫い付けて
    最後にかかとをつけるだけだ。
    しかし、そのひと工程ごとに、小説の行間を読むような、
    音符の意味を推理するような細やかな心遣いが必要だ。

    頭の中のイメージと実際の製作の結果が大きくずれることもある。
    例えば、革は伸び、そして縮む。元々は生き物なので、
    伸びやすい方向を考えて各パーツを裁断する必要がある。
    一事が万事こんな具合で、縫ってはバラしの連続になってしまう。
    音楽同様、何事も経験か。

    靴づくりは難しいが、だからこそ面白い。
    もし興味があったら、ぜひ調べてみてほしい。
    とても興味深い世界がそこにある。革素材そのものにも、
    多くのストーリーがそこにある。
    大工場で大量に鞣(なめ)されるクロム鞣しのものから始まり、
    ヨーロッパの田舎でごく少量だけドングリのタンニンで鞣されるものとか、
    難破した船から引き上げられたトナカイの革とか、ワニやトカゲのような
    爬虫類、はたまた魚類までも素材として利用する文化は驚くべきものだ。

    結局、この間、7足作った。

    オーソドックスだが、なおかつちょっとだけカジュアルなテイストを
    加味したデザインのものを中心に製作したので、長く愛用できるだろう。
    何よりも全て私の足に吸い付くようにフィットする。
    残念ながら、この快感は私以外の人に履いてもらっても
    伝えることが出来ないだろう。
    一歩一歩踏み出すごとに、私のかかとから足先まで優しく、
    しかし、しっかりと支えてくれる。
    歩くという当たり前の動作が、これほどまで気持ち良いことなのだと
    いうことが分かったことが今回の一番の収穫だろう。

     

    * * * * * * * * * * * * * *

      
    普通に生活していて「靴を作ろう」とは思わないですよね~。
    齊藤はとても多趣味で色々なことに挑戦していますが、
    もちろん普段はオーケストラの中でヴァイオリンを
    弾いています!

    ↑ 写真左上の男性が齊藤 清です。

    普段のオーケストラの配置ですと、セカンドヴァイオリンは
    少し奥の方に陣取っていて、見えにくいですが、
    ぜひご注目ください♪♪

    ではまた“5”のつく日にお会いしましょう~!