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2020年 8月

  • 2020.8.20(木)
    公演情報 関西フィルNews 事務局からのお知らせ
    「絶対にスネてはいけない」/文化パルク城陽西田さんへのインタビュー

     2020年11月に開館25周年を迎えられる文化パルク城陽。
    関西フィルの公演をご担当くださっている西田陽子さんにインタビューをさせていただきました。昨年もインタビューをさせていただきましたが、変わらず藤岡幸夫さん(関西フィル首席指揮者)の大ファンで、仕事への情熱に溢れていらっしゃいます。
    新型コロナウイルスの影響に負けない力強いお言葉を感じてください。

     開館25周年を迎えるための企画や準備を進めていたときに、新型コロナウイルスの影響が及んだため、周年事業を考える前に決定していた催物の中止の対応に追われています。せっかくの記念の年に残念で悔しい思いをしていますが、改めて、文化パルク城陽が25周年を迎えられたことを感謝しています。

     中止・延期の対応に追われて、まだまだ先の具体的な方向性は決まっていません。
    しかし、「絶対にスネてはいけない」この言葉が私を励ましてくれ、仕事をすすめる上で常に念頭にある言葉です。これは藤岡さんが高校生への合唱指導で厳しく叱った後におっしゃっていた言葉で、叱られたからといってへそを曲げてはいけない、合唱と向き合わなければいけないと、叱ると同時に励ましておられました。これが私の心にも強く響きました。高校生におっしゃられた状況と違うかもしれませんが、コロナのせいで何もできないと、今の状況と向き合わないでいるとその時点で終わりです。

     だからこそ、改めて私達の役割は何かを考えました。それは開館に関わられた方やアーティスト、主催者の思いや夢を繋いでいかなければいけない使命があることです。例えば、関西フィルさんの公演を例に挙げると、毎年恒例の第九公演です。一つの公演を創るために100人以上の方が関わり、その情熱に圧倒されました。たった2時間の公演に、これほどまでに情熱を注いで創っていく過程は、お客様に楽しんでいただきたいというエネルギーに溢れていました。創る側の情熱が伝わっているからこそ、お客様も毎年楽しみにされています。ですから、なんとしてでも文化パルク城陽での公演や催物を絶やしてはいけない、文化パルク城陽は地域の方やホール関係者の皆様、主催者様と一緒に催物を創り、これからも創っていく使命を受け継いでいきます。

     

     

    8月23日第10回城陽定期演奏会にお越しくださるお客様のなかには遠方の方もおり、驚いています。これは関西フィルを応援したいという現れだと思います。短い時間かもしれませんが音楽を堪能していただける時間を持っていただけたらという思いと再開館後、初の公演ですので、全スタッフが感謝の気持を込めてお客様をお迎えします。

     

     

     8月23日(日)第10回城陽定期演奏会

     開演14:00(開場:13:00)
     指揮:藤岡幸夫
     Pf:三浦謙司
     プログラム
      ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 ハ短調 作品18 
      シベリウス:交響曲第2番 ニ長調 作品43

     


  • 2020.8.17(月)
    50周年記念コラム
    50周年記念コラム~未来の関西フィルへ K.0817

    皆さま、こんにちは!
     50周年記念コラム~未来の関西フィルへ K.0817
    今回はチェロ奏者、大町剛からのメッセージをお届けします。

     いつも関西フィルを応援していただき、心から感謝申し上げます。
     私が関西フィルに入団してから28年が経ちます。
    そうして迎えた2020年、楽団創立50周年。
    この記念すべき年に「コロナ禍」という前代未聞の凶事によって、文化活動は大きなダメージを受けました。

     歴史を振り返ると100年毎に疫病が流行し、世界の芸術、文化の変革にも多大な影響を及ぼしてきました。世界人口の3分の1が感染した「スペイン風邪」の終息から100年が経ち、2020年が再びその変わり目に当たるのかどうかは解りませんが、今回のパンデミックをきっかけに我々演奏家も様々な面において変化を求められているのかもしれません。

     しかし、そのような渦中にあっても、芸術が持つ力とその魅力は決して廃れるものではありません。デジタル革新の波が押し寄せる中、楽しみ方にも多様性を求められるかもしれませんが、音楽の原点であるクラシック音楽の素晴らしさをどのように伝えていくかが今後の課題となります。ポジティブな方向に視点を変えるとコロナ渦は、パソコンやテレビの画面では得ることのできない臨場感や身体に直接響く音、観客と空間を共有する幸福感など…リアルのアンサンブルの素晴らしさを改めて気づかせてくれました。

     様々な形式での音楽配信も5月頃までは「とりあえずの急場しのぎ」と捉えられていましたが、状況の悪化により新たな音楽文化に向けて技術的刷新が本格化しています。それによって今後「生演奏」はプレミアが付くものになっていくのではないかと思います。

     人と人が織りなす「究極のアコースティックサウンド」の追求、それは楽団創立50周年目にして新しく挑戦し続けることを意味します。若い世代にもクラシック音楽の魅力を理解してもらえるきっかけになることを願い、これから更なるアップグレードに是非ともご期待ください。

     

     

     


  • 2020.8.15(土)
    50周年記念コラム
    50周年記念コラム~未来の関西フィルへ Op.0815

    皆様こんにちは♫

    関西フィル50周年記念コラム~未来の関西フィルへ Op.0815、自転車が趣味のスタッフが『ビワイチのすゝめ』と題してお送りいたします。

    突然ですが皆様、「滋賀県」と聞いて何を思い浮かべますでしょうか??

     

    ひこにゃん、近江牛、イナズマロックフェス…色々ありますが、きっと多くの方が「琵琶湖」を思い浮かべるのではないでしょうか。

    滋賀県の面積の6分の1を占めており、近畿圏約1,400万人を支える貴重な水源です。
    琵琶湖に始まり琵琶湖に終わる…、そう「滋賀県=琵琶湖」と言っても良いのではと思えるほどです。(注:あくまで個人の意見です。)

     

    さて、件名「ビワイチのすゝめ」についてお話しましょう。

    ビワイチとは「琵琶湖一周」の略称、そして琵琶湖を一周する長距離サイクリングルートの名称です。※Wikipediaより引用

     

    世の中には1日で琵琶湖を2周(ビワニ!)されるような方々がいらっしゃるようですが、筆者のような趣味のロードレーサーにはとても無理(ヾノ・∀・`)ムリムリ

    早朝より京都市内から峠を越え、約半日をかけゆっくりと走ります。 

    続きを見る


  • 2020.8.8(土)
    関西フィルNews 事務局からのお知らせ
    事務局夏季休業のお知らせ

    みなさま、こんにちは

    関西フィル事務局は8月9日(日)~8月16日(日)の8日間、
    夏季休業期間とさせていただきます

    ≪お盆期間 営業スケジュール≫
    8月8日(土)     通常営業(10:00~16:00)
    8月9日(日)     事務局休業日
    8月10日(月祝)  事務局休業日
    8月11日(火)   夏季休業
    8月12日(水)   夏季休業
    8月13日(木)   夏季休業
    8月14日(金)   夏季休業
    8月15日(土)   夏季休業
    8月16日(日)   夏季休業
    8月17日(月)   通常営業(10:00~17:00)
    以降通常通り営業

    公演チケットは、事務局休業中も
    関西フィルWEBチケットよりお買い求めいただけます!
    是非ご活用くださいませ

    お盆明け23日(日)は「第10回城陽定期演奏会」(文化パルク城陽)です
    これからますます暑くなってまいりますので、
    お出かけになる際は、マスク等の感染予防対策とともに
    熱中症にも十分にお気を付けください
    会場でお待ちしております


    《 チケット好評発売中 》
    8/23(日) 「第10回城陽定期演奏会
    9/21(土) 「住友生命いずみホールシリーズVol.48
    ※再販売後に購入されたチケットは払い戻しの受付を致しかねます。
    ※9/21「住友生命いずみホールシリーズVol.48」は、出演者・曲目を変更しての開催となります。
    詳細はこちら


  • 2020.8.5(水)
    50周年記念コラム 関西フィルNews
    50周年記念コラム~未来の関西フィルへ Op.0805

    みなさまこんにちは♪

    50周年記念コラム、Op.0805です。

    今回は事務局スタッフの”横顔シリーズ”、「そんな所へ!?」編。
    旅行好きのスタッフがいるのですが、
    思わず「その国はどこにあるんでしたっけ?」と尋ねてしまう
    国に旅行に行っています。

    今回はウズベキスタンに行った時のことを。
    ウズベキスタン、西の方ですよね…。

     

    * * * * * * * * * * * *

    ウズベキスタンへ行ったのは20074月です。
    もともと中央アジアの歴史が好きだったのですが、
    「中央アジア」といえば現在は東側が中国領の新疆ウイグル自治区、
    西側が旧ソ連領だった中央アジア5か国
    (カザフスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタン、タジキスタン、
    キルギスタン)になっています。

    新疆ウイグル自治区は行ったことがあるので、西側にも行きたいと
    思っていました。西側の5か国のうち主要な史跡が多く、日本からも
    パックツアーが出ているので行きやすいのがウズベキスタンです。

    関空発の飛行機に6時間乗り、ウズベキスタンの首都タシケントへ到着、
    次の日にブハラという街に移動しました。

    ブハラは紀元前からオアシスの都市として栄えましたが、現在は
    ティムール帝国時代(14~15世紀)の町がベースになっています。
    当時のモスクや宮殿、メドレセ(イスラム学校)、
    バザールなどが残っています。


    ブハラの町 右の青いドームは昔のモスク

    ウズベキスタンでも一番の観光地、サマルカンドへも行きました。
    ティムール帝国時代に首都だった街で、青いタイルが美しい
    イスラム風の建物がいくつも残っていることから「青の都」とも
    呼ばれます。

    特に有名なのがレギスターン広場(世界遺産)です。
    広場を囲むように三つのメドレセが建っています。
    いずれも美しい青いタイルで装飾されています。
    ただし今は、中は全てお土産屋さんです。

    レギスターン広場のウルグ・ベク・メドレセ

    その中の、楽器を売っているお土産屋さんで、“サントゥール”という
    イランの伝統楽器に似た楽器を見つけました。
    サントゥールより小型のように見え、お店の方に楽器の名前を聞くと
    「チャン」と言っているように聞こえましたが、独自の楽器なのか
    サントゥールそのままなのかまではわかりませんでした。

    サントゥールはイラン(ペルシア)発祥の伝統楽器で、台形の板に
    金属の弦を張り、細い木のバチで叩いて演奏します。
    金属的な音ですが、複数の弦を一度に叩くため複雑で華やかな音がします。

    この“サントゥール”は、東の方に渡って中国で「楊琴(ようきん)」という
    楽器になり、西の方に渡って様々な楽器に変貌しています。

    ハンガリーのジプシー音楽では、よく似た形で「ツィンバロム」という
    楽器として使われています。
    また、ヨーロッパではこの楽器に鍵盤を付け、弦をはじいて音を出す形式の
    「チェンバロ」が発明されました。
    さらに、鍵盤を押すと弦をハンマーで叩いて音を出す楽器が生まれました。
    これがピアノです。つまりサントゥールはピアノの先祖とも言えるのです。

    イランのサントゥールが東方に伝わっていく途中、サマルカンドでは
    この形で残ったのだろうか、と感慨深く思いました。

    この時の旅の私の第一目的は、ウズベキスタンの南端にある
    カラテパ遺跡でした。
    カラテパ遺跡はウズベキスタン南部のスルハンダリヤ州の町、
    テルメズの郊外にあるガンダーラ時代(1~3世紀頃)の遺跡です。

    ガンダーラ文化は主に西北インドからパキスタン、アフガニスタンに
    かけて、クシャーン王朝の時代に最も栄えた文化で、
    仏教が厚く信仰されました。
    7世紀に唐の国から仏典を求めて旅をした玄奘三蔵(三蔵法師)も
    ここを訪れたことがあります。

    サマルカンドから自動車でほぼ1日がかりでテルメズに向かいました。

    テルメズに向かう途中の光景

    カラテパ遺跡には、日干し煉瓦の寺院の跡で、僧房と思われる四角い
    区画の壁に仕切られた建物や、仏塔の跡や回廊に囲まれた
    建物などがあります。


    仏塔の跡


    建物の壁だけが残っています


    回廊

     

    建物の壁には仏龕(ぶつがん)も多数ありますので、多くの仏像が
    あったと思われます。
    アフガニスタンやパキスタンのガンダーラ遺跡は主に石でできていますが、
    テルメズの遺跡は日干し煉瓦でできています。
    私は日干し煉瓦の遺跡が大好物なので、隅から隅まで喜々として見て回りました。

    様々な物、文化、人が行き交った「シルクロード」の初期から最盛期に
    向かう時代(紀元前2~後3世紀)。
    仏教はここから中央アジアへ広がり、中国に達してやがて日本にも
    伝わりました。
    仏教だけではなく、仏像はもちろん寺院に使われた西方の影響を持つ装飾、
    織物、工芸品、さらには食べ物に至るまで…。
    砂漠の中に土の色と同じ日干し煉瓦の遺構が広がる情景は、
    一見不毛の地のように見えますが、長い年月のうちに東西へ
    広がっていった豊かな文化の交流の痕跡を秘めているのです。


    カラテパの発掘品。「ウズベキスタン考古学新発見」(加藤久祚編著:東方出版)より

    最後にウズベキスタンの食事ですが、全食事付きのパックツアーなので、
    現地のおいしいものを色々食べられました。
    イスラム圏の代表的な食べ物といえば羊肉のシシカバブ。
    (ウズベキスタンはイスラム教の国なので豚肉はタブーです。)
    シシカバブは、羊肉を鉄の串にさして焼いてスパイスをかけたお料理です。
    そしてプロフという米料理。
    野菜などの具材と一緒に炒めたご飯の上にチキンが載っていました。
    ラグメンという、うどんのような麺料理、小麦粉で作った皮に
    肉や野菜などの具材を包んだ餃子に似た食べ物もありました。

    食事の時は色とりどりの野菜のサラダ・ナン・紅茶が付いてきます。
    ウズベキスタンのナンは丸い形で中央がふっくらしていました。
    どれもおいしくて、毎食、食べ過ぎてしまいました。

    ウズベキスタンへは一般向けのパックツアーがいろいろな
    旅行社から出ています。
    日本から行きやすい「中央アジア」です。

    コロナが収まって海外旅行に行けるようになったら、
    候補地の一つとして検討してみませんか。

     

    * * * * * * * * * * * *

    日干し煉瓦がお好きは方はぜひウズベキスタンへ!!
    美しい建築物も数多くあるようですので、ぜひ画像検索
    してみてください~。

    では、また”5”の付く日に♪♪