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  • 2020.4.29(水)
    50周年記念コラム 関西フィルNews 事務局からのお知らせ
    50周年記念コラム~未来の関西フィルへ K.0429

     皆さま、こんにちは。
    「50周年記念コラム~未来の関西フィルへ」、今回はフルート奏者、
    虎谷朋子からのメッセージをお届けします。

     

     演奏活動が出来なくなって2か月を迎えようとしています。
    この先も中止や延期の連絡が次々に入り、何も出来ないまま、
    どうして良いかわからないまま過ごしていました。


     
    思えばこれまでに何度も存続の危機がありました。

    母体であったヴィエール・フィルを経て、小松一彦さんを常任指揮者に迎えて関西フィルが発足したのはザ・シンフォニーホールが出来る前の事です。
    小松さんによって徹底的にオーケストラの合奏の基本をたたき込まれた後、黒岩英臣さんからは真摯に音楽に向き合う情熱、ウリ・マイヤーさんからは響きや和音のトレーニングにより、やわらかなオーケストラのサウンド、
    流麗な音楽の運びを得ました。新しいレパートリーとしてバルトークや
    ルトスワフスキーのオーケストラの為の協奏曲を定期演奏会で取り上げたのもこの頃でした。


     
    今から20年前、藤岡幸夫さん(首席指揮者)が来られるまでの間に、現在も桂冠名誉指揮者である飯守泰次郎先生を始め、名だたる指揮者の方々に来て頂き、また様々な依頼公演により多くの経験をする事が出来ました。

    現在はオーギュスタン・デュメイ音楽監督も加わり3人の指揮者から、
    それぞれの個性、得意分野を生かしたプログラムで、独自のカラーを打ち出しています。


     
    この2か月、演奏活動が出来ない事で、しみじみ生演奏の活動の大切さを思い知りました。

     
    一人一人が楽器を演奏し、力を合わせてひとつの響きを奏でる、これこそオーケストラの醍醐味です。
    世界中にたくさんのオーケストラがありますが、ひとつひとつ違った響きがします。
    私は関西フィルにしかない、暖かで人間味のある、リハーサルではごちゃごちゃしていても本番で協力し合って情熱がほとばしる生演奏が大好きです。

     
    これまでも何度も存続の危機に遭いながら、多くのご支援を頂いて参りました。

    お蔭様でたくさんの演奏会を開催する事が出来、また多くの経験を積んで来られた事は本当に幸せな事と感謝の気持ちで一杯です。

     
    世の中が、経済が、医療現場が大変な時ですが、再び安全で健全な暮らしが戻り生演奏が出来る時こそ、社会に元気を届けられると思います。


     
    私はあと1年と8か月ほどで定年を迎えますが、若く優秀な奏者達が関西フィル独自のサウンドを引き継ぎお届け出来る事を確信しています。


     
    これからも変わりませず、関西フィルにご支援を賜りますよう、どうか宜しくお願い申し上げます。

    フルート奏者 虎谷朋子


     

     


  • 2020.4.27(月)
    50周年記念コラム 関西フィルNews 事務局からのお知らせ
    50周年記念コラム~未来の関西フィルへ K.0427

     皆さま、こんにちは。
    「50周年記念コラム~未来の関西フィルへ」、今回は首席フルート奏者、
    沼田陽一からのメッセージをお届けします。

     2020年、関西フィルハーモニー管弦楽団は創立50周年を迎えました。
     思えば関西フィルは数多くの困難に見舞われながらも、多くの方々や企業からの暖かい支援によって支えられ、やっと迎える事の出来た50周年でした。

     私は1980年に入団し、入団後1年あまりで楽団が二分するような問題が
    起こり、創立者であり、当時の音楽監督兼指揮者の宇宿允人氏は辞任、
    それに伴い何人もの楽員が去りました。
    その時は楽団が消滅してしまう覚悟でおりましたが、支援して頂いている大川創業の大川進一郎代表が楽団の運営を引き受けてくださる事となり命拾いした次第です。

    その後1年あまり活動を続け、「関西フィルハーモニー管弦楽団」として
    故小松一彦氏を常任指揮者に迎えスタートしました。
    現在の指揮者陣になるまで、常任指揮者は6年毎に変わりつつ、周りから
    認知される団体になるまで少しずつ成長を遂げて参りましたが、バブル崩壊の煽りや阪神大震災の影響を受け、楽団は経済的窮地に陥りました。
    しかし、人員削減ではなく、給料をカットすることで、楽員を守り、何とか活動を続けられてきました。
    また、頑張れ関フィルコンサート等で窮状を訴え、たくさんの方々から支持を頂く事が出来ました。
    そして現在に至り、やっと創立50周年を迎える事ができ、大変嬉しく思います。

     定年退職を目前にして信じ難いコロナウイルス感染拡大の混乱の中、
    楽団の存続が危ぶまれる事態となり呆然としております。
     このようなご時世において楽団の存在自体が問われる状況の中、我々が結束して これから何処に向かって行くのか、支援してくださっている皆様に
    強く明確に示さなければならないと思っております。
     
    コロナ終息後には関西だけでは無く、日本から必要とされる楽団として しっかり文化的使命を果たすべく努力と進化を遂げて参りたい所存です。

    沼田陽一

     


  • 2020.4.25(土)
    50周年記念コラム 関西フィルNews 事務局からのお知らせ
    50周年記念コラム~未来の関西フィルへ Op.0425

    みなさま、こんにちは!
    50周年記念コラム~未来の関西フィルへ」第3回です。
    今回は、オーケストラの演奏では欠かせない「バンダ」についてご紹介します!

                ―  バンダの世界(1) ―

    「バンダ」とは、オーケストラなどで、本来の舞台上の編成とは別に、離れた位置で「別働隊」として演奏する小規模の演奏者(アンサンブル)のことです。舞台裏や客席、色んなところで演奏します。
    原語はイタリア語でbanda(楽隊)。英語のband(バンド)に相当する言葉です

    作曲家は、ときに舞台上だけではなく、会場の“空間”までも意識した音楽を書くことがあり
    今でいうバンダの形はイタリア・ルネッサンスの教会音楽の時代から既にありました。

    〔バンダの図〕

    ここではホルン4人、トランペット4人がいます。
    「チャイコフスキー:大序曲『1812年』より」
    (場所/ザ・シンフォニーホール 舞台後ろ客席上、パイプオルガンの両横部分)

     

    音楽のストーリー的に、遠くの方から鳴っている様子や感情を表現したいときなど、演奏効果や視覚効果も考え、作曲家はバンダのパートを生み出します
    金管楽器を始めとした、あらゆる種類の楽器のバンダがあり、多彩な表現が堪能できるのが、魅力です。(生演奏の楽しさのひとつです!)

    バンダは最低1名から、大きいものだと“軍楽隊(金管バンド)”まであり、
    「団体まるごと」レベルのバンダもあります(!)

    バンダが入る曲は意外なほど身近に多く、その代表例としては、下の曲たち。

    〔関西フィルの演奏機会が多いもの順(独断)〕
    ・ベートーヴェン:「レオノーレ」序曲第3番
    ★信号ラッパとしてトランペットがバンダで活躍!

    ・レスピーギ:交響詩「ローマの松」
    ★バンダの演奏効果が高く、明るい曲想で演奏会のメインに!

    ・チャイコフスキー:大序曲「1812年」
    ★金管バンダのほか、有名な“大砲”パートがあります!

    ・ベルリオーズ:「幻想交響曲」
    ★オーボエや、カリヨン(鐘)のバンダがあります!

    ・ヴェルディ:歌劇「アイーダ」
    ★“凱旋行進曲”は軍楽隊(会場・音楽的都合等によりゼロ~フルまで可変する)と、
     6本のアイーダトランペットの活躍が壮観!

    などなど。。

    演奏者は、一般的にはバンダで演奏する曲中指定箇所の少し前のタイミングで、舞台裏や客席などの所定位置でスタンバイし、演奏に備えます。準備する裏方を含め、緊張する瞬間です。

     

    〔客席のバンダの例〕

    レスピーギ:「ローマの松」金管バンダ部隊のセッティング
    (場所/ザ・シンフォニーホール:2階サイドバルコニー LDブロック 客席後ろ部分)

    こういった客席のバンダは、指揮者が直接見えます。
     

    しかし、舞台裏でのバンダの場合、指揮が直接見えず、オーケストラの音がタイムリーに聴こえてこない時があるため、
    指揮者が見える”指揮モニター”と”モニタースピーカー”を用意し、演奏する場合もあります

     

    [舞台裏のバンダの例]

    レスピーギ:「ローマの松」トランペット・バンダのセッティング。
    ※指揮者を撮っており、その映像がモニターに映っています。
     舞台の音もスピーカーから流れてきます。
    (場所/ザ・シンフォニーホール舞台裏手)

    奥の茶色の扉を開けると舞台方面です。演奏する時はこの茶色の扉を開け、舞台に音を響かせます。

    また、舞台袖のバンダもあります。

    [舞台袖バンダの例]

    ヴェルディ:「アイーダ」”凱旋行進曲”より。
    ※会場条件等により、舞台袖になることもあります。
    (場所/文化パルク城陽 「20181月 城陽ニューイヤーコンサート」より)

    西城陽高等学校 吹奏楽部30超名の豪華なバンダ。同校合唱団も入り、壮大な空間になりました

     

    演奏会で、舞台外から突然、音が聴こえてくる事がありますが、それが「バンダ」なのです!
    裏側はこういった仕掛けで動いています

    演奏会でバンダを見掛けたら、その演出・舞台との音色の違いなど、是非注目してみてください!
    つづきは、いずれまた…

    それでは、次の”5”が付く日まで。


  • 2020.4.18(土)
    50周年記念コラム 関西フィルNews 事務局からのお知らせ
    50周年記念コラム~未来の関西フィルへ K.0418

     皆さま、こんにちは!
    今回は「50周年記念コラム~未来の関西フィルへ」 番外編です

      本日、418日は今月に退職する第二ヴァイオリン奏者、鈴木洋子の
    最後のコンサート、「第58回大阪国際フェスティバル2020 『4オケの4
    シンフォニー』」のはずでした… が、コンサートは延期になり、228日の
    定期演奏会が鈴木最後のコンサートになってしまいました…。

     すごく残念ですが、退職前にオーケストラ・プレイヤーとしての
    35年間の思い出を語ってもらいました

     35年の中で思い出はたくさんありますが、 オーギュスタン・デュメイ
    監督のレッスンと岩城宏之氏指揮の公演です。
     デュメイ監督のレッスンは、演奏の方向性や弾き方の提案を
    してくださり、120%の演奏が出来るまで何十回と弾き、諦めず見守って
    いただいたことが印象に残っています。

     30年前の岩城宏之氏指揮で演奏したドヴォルザークの
    交響曲第9番『新世界よりは、オーケストラ・プレイヤーとしての指針が
    決まった公演です。岩城さんの存在感に圧倒され、オケマンとしての経験が
    浅かった私は、おっしゃることの一言一句『なるほど!』と感じましたね。
     例えば、楽譜の音を追うだけでは演奏の表現が平坦になりがちです。
    そうならないように、楽譜に書いてある全てを忠実に表現するように
    おっしゃられました。
    これが私のオーケストラ・プレイヤーとしての指針になりました。

     ヴァイオリン以外の鈴木

     美寿々(みすず)


     燗丸(らんまる)

     「猫が大好きで、美寿々、燗丸を合わせて4匹飼っています。
    美寿々は保護猫ですが、燗丸は家の庭に住み着いていて、
    『家に入れてー』とあまりにも訴えてくるので、飼い猫にしました。
    服、財布、ハンカチなどなど、猫グッズもたくさん持っております。」

     
     
    最後に鈴木から皆さまへメッセージ

     「新型コロナウイルスの影響で、どこのオーケストラも生演奏を
    お届け出来ない状況が続いています。そして、多くの方々が我慢を
    強いられ、つらい思いをされていらっしゃいます。
    ただ、明けない夜は無いことを信じて、耐えた後には、平静が
    戻ってくると信じています。
    そのときには、関西フィルの演奏が皆様のおこころの癒しとなるはずです。
    退団後は客席で皆さまとご一緒に(関西フィル友の会に入会しました)
    どんな苦難にも負けない強さ・明るさを持っている関西フィルの楽員の
    演奏を楽しませていただきます。」

     

    第二ヴァイオリンパート集合写真
    右側手前が鈴木です。

     

     35年間、お疲れさまでした!!
    退職は寂しいですが、客席から応援よろしくお願いいたします!!

     

    それでは次回は”5”の付く日に


  • 2020.4.15(水)
    50周年記念コラム 関西フィルNews 事務局からのお知らせ その他
    50周年記念コラム~未来の関西フィルへ Op.0415

    みなさま、こんにちは!
    「50周年記念コラム~未来の関西フィルへ」第2回です

    突然ですが、「Toi, toi, toi(トイ・トイ・トイ)」ってご存知ですか?
    欧米では(日本でも!)よくアーティストが、舞台上に出る前に
    成功を祈ってするおまじないです。
    Toi, toi, toi!」と口にしたり、木製のものを3回叩いたり…

    日本で近いものといえば、火打石を切ったり
    『手のひらに“人“の字を3回書いて飲み込む』などでしょうか。

    もとはドイツの魔除けの言葉だそうですが、
    実はこのおまじない、我が関西フィル首席指揮者の藤岡幸夫さんも
    舞台に出る前に必ずやっているんです

    こちらが関西フィルにある、藤岡さん専用“トイ・トイ・トイ板”です!
    (注:板の名前は今勝手につけました…)

    まな板ではありませんよ!!

    藤岡さんは開演直前、いつも
    この板を3回叩き、キスをしてから舞台に出ていきます。

    アーティストのために、木製の板を用意してくださっている
    ホールもあります。
    せっかくなので、いくつかご紹介を。

     

    ザ・シンフォニーホール

    お花の彫りが素敵ですね
    板の右側がすぐ、舞台への入り口になっています。

     

    あいこうか市民ホール(甲賀市)

    毎年開催されるニューイヤーコンサートのために、
    藤岡さん用として作ってくださったそうです

     

    文化パルク城陽 プラムホール

    そしてなんと、こちらは木の升です

    毎年夏と新年にお邪魔しているホールです。
    こちらも藤岡さん用にご用意くださったとか。

    舞台に出る直前の様子です。

     

    そんな『本番前のルーティーン』
    関西フィル楽員編も少しだけ、ご紹介いたします

    ある女性楽員は、
    「本番前には頭が冴えるようミントのタブレットを口にする、
    また、首筋にアロマを塗る」と教えてくれました。
    『集中力を高める』などの数種類の香りを持っていて、
    その時の気分でつけるものを変えているそうです。

    演奏に向けて集中するために、いろいろなアイテムを使っているんですね

    また他の女性楽員は、逆に「いつもと違うことをしない」ように
    心がけているそうです。
    お気に入りの香水は同じものを、もう20年使い続けているのだとか。
    「テンションの調整が上手くいかない時は、
    曲の中に入り込めず身体も上手く動きません。
    舞台に出る前は、冷たい水を飲む。
    コーヒーは神経が過敏になるので避けています。」

    開演前には毎回、「また舞台に立てる幸せを噛み締め、
    心の中で感謝を唱える」という楽員もいました。

    お客さまの前に出る直前のひとコマも、アーティストは
    より良い演奏をお届けするために様々な工夫をしています。
    次に演奏会に行かれる際はぜひ、舞台裏の様子も
    想像してみてください

    それでは次の”5”が付く日まで、
    Toi, toi, toi