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  • 2015.5.15(金)
    関西フィルNews
    5月のマグノリアコンサート

    みなさま、こんにちは

    ヨーロッパ公演ツアー前のデュメイウィーク真っ最中ですが、
    実は月いちのマグノリアコンサートもちゃんとあります

    今月は、5月24日の日曜日、
    兵庫県加東市の東条文化会館コスミックホールで
    関西フィルとデュメイ監督が出演させていただくのと同じ日に、
    マグノリアコンサートがございます

    今回のヨーロッパ公演は、曲目の楽器編成の都合で
    ツアーに参加しないメンバーがおりまして、
    おるすばん組の中から、マグノリアコンサートに
    出演させていただくこととなりました
    調整の結果やむを得ずコスミックホールのコンサートと同日になってしまい、
    両方のコンサートを楽しみにしてくださる方には本当に申し訳ございませんが、
    どちらかのコンサートに足をお運びいただけましたら幸いです

    そんなわけで、5月のマグノリアコンサートは
    フルートの沼田陽一が出演させていただきます。

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    共演はハープの寺澤彩さんです
    寺澤さんには、関西フィルのコンサートにもたびたびご出演をいただいています

    関西フィルの≪番長≫沼田と、うら若き乙女の寺澤さん。
    見た目チグハグなコンビですがどういうわけか、意気投合
    そして自宅がご近所同士ということもあって練習のタイミングもばっちり

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    こちらの写真は、つい先日開催されたご近所コンサートの1コマ。

    「お~かげさまで、ぅレパートリーもた~くさん増えましたヨォ」と
    いつもの沼田節で、ご機嫌サンです

    フルートとハープ、
    相性ピッタリ、間違いなしの組み合わせですね
    プログラムには、またまたオーケストラでは馴染みのない名前が
    ずらずらっと並んでいますので、
    少し曲目のお話をさせていただきます

    フェルデルホフの「ファンタジア」という曲。
    資料によるとフェルデルホフはオランダの作曲家、
    1907年から2006年までを生きたそうで、
    お亡くなりになったのは99歳か100歳、ということになりますね長生き
    そのフェルデルホフが晩年の1990年、83歳のときに書いた曲だそうです。
    沼田自身が、とても綺麗な曲なのでぜひやりたい!と思っていたところ、
    楽譜の入手になんと14週間もかかったということです

    ルトスワフスキの名前はオーケストラ曲でも目にすることがありますね。
    2009年11月の定期演奏会では「管弦楽のための協奏曲」を取り上げました。
    (この曲は藤岡さんが作曲者本人に賞賛されたという伝説の曲です
    「3つの断章」は文字通り、3つの短い小品からなる組曲です。
    第1曲〈アレグロ・モデラート〉は、
    ハープのグリッサンド上で、フルートが緊迫感のある旋律を歌い、
    第2曲〈アンダンテ・コン・モート〉は、
    サティのグノシエンヌを思わせるような懐旧的な調べを、
    第3曲〈プレスト〉では、
    フルートが高音域を飛び跳ねるように疾走します。

    フェルデルホフとルトスワフスキ、
    どちらもフルートとハープのために書かれた曲で、
    まだまだ演奏される機会の少ないめずらしい曲なので、
    この機会に、ぜひ、聴いていただきたいです

    今回は、寺澤さんのハープソロもあります
    アッセルマンの「泉」、そしてグリーディの「古いソルツィコ」という2曲。

    アッセルマンは19~20世紀を代表するハーピスト兼作曲家で、
    パリ音楽院の教授を務めるなどフランスのハープ史を礎を作り、
    ハープのための曲も多数残しました。
    この「泉」と題された小品、ハープのソロ曲として名高い曲ですが、
    音のつぶが、ふわ~と舞い上がり、
    泉から清明な水がわき出るイメージがパッと目に浮かぶような、
    ほんとうに美しい曲で、これぞハープ!という1曲です

    グリーディの「古いソルツィコ」、
    「ソルツィコ」とは、作曲家グリーディの生まれ故郷スペイン・バスク地方に
    伝わる舞曲のひとつで、8分の5拍子の変拍子!
    バスク地方って、言語にも特徴がありますし、
    音楽にも独特のリズムがいろいろあって興味深い地域ですね~
    そんなソルツィコのリズムに乗せた3部形式の作品で、
    スペイン系のリズミカルな曲がお好きな方はハマると思います

    コンサートのメインはバッハのフルートソナタ。
    (実は次男のC.P.E.バッハが書いた作品だとも言われています。)
    この時代の曲はもちろん、チェンバロ用に書かれており、
    ふつうはチェンバロかピアノで演奏するのですが、
    今回はこれをハープで演奏します
    沼田いわく「こ~れが、意外によくってねぇ、驚いてますヨォ」とのこと。
    (セリフは沼田節で読んでください

    5月24日の日曜日は、
    車でちょっと遠出して東条文化会館へ、
    または阪急宝塚線でマグノリアホールへ。
    2つの会場で、みなさまのご来場をお待ちしております


    【マグノリア・サロンコンサート】
    [日時] 2015年5月24日(日)14:00開演(13:15開場)
    [場所] 逸翁美術館 マグノリアホール
      (阪急宝塚線「池田」駅下車、北東へ600m)

    [出演]
     沼田 陽一(関西フィル・フルート トップ奏者)
     寺澤 彩(ハープ)
    [プログラム]
     ラヴェル:ハバネラ形式の小品
     フェルデルホフ:ファンタジア
     アッセルマン:泉
     ルトスワフスキ:3つの断章
     ドニゼッティ:ソナタ
     グリーディ:古いソルツィコ
     バッハ:フルートソナタ ト短調
    [入場料]
     全席自由¥1,000
     (※120名様限定です!)
    [お問合わせ]
     逸翁美術館:072-751-3865