市民の人生に身近なホール/門真ルミエールホール、別府館長へのインタビュー

 202131日より練習拠点を門真市に移転しました。
そして、門真市民文化会館ルミエール大ホールをお借りしての練習が始まります。

 今回はルミエールホールの館長、別府尚武さんにインタビューさせていただきました。関西フィルがルミエールホールを練習場としてお借りしたいと、初めて聞かれたときの心境や今後の思いなどをお伺いしました。

おもしろい!!

「関西フィルさんが練習場としてホールをお借りしたい」と初めてお聞きしたとき、真っ先に思ったことは「おもしろい」でした。実は藤岡さんと同じように「ピン!」ときてしまって()※ 先ず、奏者の皆さまが楽器を持って、最寄り駅からホールまでを歩いている姿が思い浮かび、こんなインパクトがある光景はない、門真市は活気あふれる文化的な街になると。市民の皆さまも音楽や芸術に関わっている方が多いので、門真市の古いイメージが払拭されて、市民に恩返しができる良いチャンスをいただいたと思っています。もちろん、ホールは市民の資産ですから、様々な角度から慎重に判断したうえで、ホールを使っていただきたいと思いました。

 また、市役所の皆さまがどう反応されるかも不安でしたが、宮本市長を始め職員の方は、こちらが驚くぐらい喜んでおられました。驚き過ぎたのか、「騙されてないですよね」と確認されたほどです。これで、私達の決断は間違っていなかったと自信を持つことができました。

 先日初めて、首席指揮者藤岡幸夫さんと話しましたが、一度お会いしただけでファンになりました。気さくで何か頼まれたら断れないようなパワーにあふれています。藤岡さんが「門真だ!」と、私が「おもしろい!」とお互いが閃いた縁を感じます。

※練習場としてお借りできるホールがないか、候補を探していたときに、藤岡さんが「門真にルミエールホールがある」と思いつかれた経緯があります。

 

市民の人生に身近なルミエールホール

 ルミエールホールは門真市に唯一ある劇場です。門真市民の皆さまは人生の中で、何度かホールにお越しいただいたく機会があります。幼稚園の発表会、市民文化祭、成人祭、音楽祭…と、日常的にホールに来る機会が多いのです。

そして、節目だけでなく、有志の門真市の大学生が中心となり、中学生に勉強を教える「KADOMA中学生勉強会」、小学生のための「宿題カフェ」など芸術活動以外でもホールを利用して頂いています。身近にあってよかったと思えるホールになること、これこそが、今までとこれからの願いです。

 

今の仕事が誰かのためになるか?

 ルミエールホールはNPO法人トイボックスが運営しています。私達は、「自分と自分の周りの人をHAPPYにすることを目的としたNPOです。「誰かのHAPPYになっているか?」を念頭に仕事をしています。人生の節目にホールに来ることで、ルミエールホールという場所を身近に思ってもらい、そして、またホールに足を運ぶ、このサイクルを生み出していきたいです。

もう一つ、ホールの役割というのは、「音楽・芸術を疎遠にさせない」です。例えば、ホールでクラシック音楽を聴いた後、疎遠になったとしてもかまいません。しばらくしてクラシックを聴く機会が訪れた際、ルミエールホールで聴いたことが良い思い出として記憶に残っていれば、聴きたくない、嫌いだ、とはならないと思っています。これをきっかけに少しでも興味を持ってもらえれば、ホールが存在する意味があります。

関西フィルさんにホールを使用していただくという決断が市民のHAPPYになると信じて、この先の展望にドキドキしています。

 京阪古川橋駅の改札を出ると関西フィルの看板があり、ルミエールホールに向かう途中にはフラッグが揺れている、という歓迎ぶりで、大変嬉しく思います。門真市で心機一転、皆さまにクラシック音楽を楽しんでいただけるように、精進して参ります。