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「市民の人生に寄り添うメイシアター/古矢直樹さんへのインタビュー」

 2020年95日、吹田メイシアターがリニューアルオープンしました。
おめでとうございます

 2018年6月の大阪府北部地震でホール損壊のショック、新型コロナウイルスの影響で予定日にオープンできるかという不安を乗り越え、迎えられたリニューアルオープン。 
 オープンをどのような思いで迎えられたかを、常務理事・事務局長、古矢直樹さんにお伺いしました。

リニューアルオープンを迎えられた今の心境をお聞かせください。

 うれしさと安心と、両方の気持ちです。
2年前の地震は頭に焼き付いています。地震発生後、大ホールの天井の損壊で使用できなくなり、各関係者に催しの中止連絡をスタッフとしたことや、翌日に予定していたオペラ公演のセットを使用する必要がなくなったので舞台袖に置いておかないといけなくなり、居たたまれない気持ちになったことは忘れられません。場所がなくなることは、公演に関係する全ての方の生活を奪ってしまうという味わったことのない辛さでした。その後、新型コロナウイルスの影響が及び、9月に間に合わなくなるのではという不安にかられましたが、予定通りオープンでき、本当に安心しています。

 お客様に気持ちよくご利用いただくために、旧メイシアターの古き良きイメージを残しつつ、いかに近代化に取り組むかに最大限注力しました。例えば、混雑緩和のために女性トイレの個室を増設、エレベーターと大・中ホールに車椅子席を設置、前の座席との感覚を広くとるなど、お客様がご利用しやすくなりました。他にも大ホールの天井を形に工夫を凝らし、音響にもこだわりました。そのことで音の残響が0.4秒もアップするなど、ホールの空間としてのクオリティも格段に上がっています。

 オープン後にはお客様から、「音の響きがよくなった、よく飛んでいる」や「きれいになってよかった」と感想をいただき、喜んでいただけていると感じました。
 また、工事期間中、事務所のスタッフは3か所にわかれて業務していましたが、事務局、そして舞台、清掃、警備、設備などのスタッフの皆様と久方ぶりに全員顔を揃えることができて、本当に嬉しく思いました。
 

 

 

 

以前のインタビューで、お客様から「市民が参加できる第九があるから、どんなことでも頑張れる」と声をかけていただいたと、おうかがいしました。このようにして、メイシアターは市民との距離がとても近いと感じますが、これはどうしてでしょうか。

 吹田市は文化活動や市民活動が盛んです。例えば、関西フィルとの第九公演のように市民参加型の催しが多いことが、要因かと思います。第九に参加されている方々でクラシック音楽が好きな方は、正直左程多くないと思っています。カラオケや詩吟を愛好されている方が「一度第九を歌ってみたい」と参加されて以降、やみつきになって、毎年参加されている方々がたくさんおられます。中には、「第九公演に出演=人生のステータス」や「=1年間の人生の集大成」にしてらっしゃる方もおられます。

このようにして「いつも市民の人生に寄り添っている」。これこそが、メイシアターの存在意義です。そして、「メイシアターは、いつも催しをしているから行ってみよう」と、お客様がいつでも足を運べる場所であり続けたいです。

 

最後にお客様へメッセージをお願いいたします。

 皆さま、お待たせいたしました。リニューアルした大ホールは、音のクオリテイが進化して、どの座席でも均質な音でお聴きいただけます。
 そして、1227()4年ぶりに、関西フィルとコンサートを開催します。生の音楽に飢えていらっしゃる方がたくさん居られると思いますので、是非リニューアルした大ホールにおいて関西フィルのダイナミックな演奏をお楽しみください。
 指揮の藤岡幸夫さんが、ホールについてどんな感想を持たれるかも楽しみです。もちろん、この公演にご来場くださるお客様の反応も。進化したメイシアターでお待ちしています。

 

<吹田市制施行80周年・第183回吹田市民劇場>
藤岡幸夫指揮 関西フィルハーモニー管弦楽団ウィンターコンサート

【公演日】20201227() 15:00開演 14:00開場
【会場】メイシアター 大ホール
【ゲスト】チェロ:堀江牧生
【 
プログラム】
 モーツァルト      歌劇ドン・ジョヴァンニ” K.527-序曲
 ドヴォルザーク   チェロ協奏曲 ロ短調 Op.104
 
ベートーヴェン   交響曲第7番 イ長調 Op.92

 ※チケット発売日:2020年11月5日(木)
 
※お問い合わせ:06-6386-6333(メイシアターチケット予約・問い合わせ)