東大阪市に出現する本格的で壮大なホール
5年の準備期間を経て、2019年9月1日にオープンする
東大阪市文化創造館(近鉄八戸ノ里駅から徒歩すぐ)
9月時点で建設の進捗率は35%ですが、完成するとヨーロッパの伝統的な
劇場を思わせる馬蹄形の大ホールを備えた、本格的で壮大なホールが
東大阪市に現れます。
お会いするたびに、文化創造館について熱く語ってくださる
準備室の畑中室長。
ホールを創るために、畑中室長をはじめ東大阪市が取り組まれたことを
お伺いしました。
東大阪市のホールの建設意義
『市民の文化芸術活動を支援し、舞台芸術に高めていくこと』
それには、クラシック、オペラ、ミュージカル、ポップス、
演劇、狂言、文楽、歌舞伎と全ジャンルを網羅しているべきだという
思いをお持ちです。そのために、
①100ヶ所以上のホール見学
「音楽については全くの素人で開設準備室に配属されてから、
まずホールに行ってみようと思い、初めてホールで
クラシック音楽を聴きました。
それから公共のホールをはじめ民間のホールも含めて
100ヶ所以上に足を運んでいます。公演がないときのホールよりも
公演時のホールのお客様の動きやバックステージ動線に
重点を置いて見ています。
そこから、文化創造館ではお客様、主催者、出演者、会館職員が、
スムーズに移動できるように大ホール・小ホール・多目的室を
1階に配置し、バック動線でもつながるようにしています。
また、市民の皆さまが色々な文化活動に参加できるように、
練習諸室は20部屋配置します。普通の練習室ではなく、
ミュージック・ダンス・カンファレンスなどのジャンルに
対応できるようになっており、他のホールにはないことです。
他にも『音の反響』についてインスピレーションを得たのが、
ザ・シンフォニーホールと東京オペラシティです。
ザ・シンフォニーホールは音の響きがとても心地よい、
東京オペラシティは音が濃密という印象です。
これらから、生音の響き豊かな空間を創りたい、
音響はどこにも負けないようにしようと思いました。」
②音の反響
「そこで永田音響設計さんに、音が濃く聞こえる理由をお伺いし、
シュミレーションしました。ステージ上の音が客席に伝わるように、
サイドバルコニー席を設けて音響ひさしの効果を高めています。
また、プレーヤーの方にも話を聞くと、ステージにも音の返りが
欲しいとおっしゃる方もいました。
そこで、音響反射板の壁に工夫を凝らし、
プレーヤーにより音が跳ね返るようにしています。
実際に大ホールを見たときに、変わった反響板を発見できます。」
③市民の声
「『演歌や歌舞伎も見たい』、市民の皆さまから
このような要望をいただきました。
このホールはクラシック、オペラ、ミュージカル、ポップス、
演劇、狂言、文楽、歌舞伎と全ジャンルの公演が行えます。
他にも『ホールには緑地が欲しい』『カフェが欲しい』という
要望もいただき、正面に芝生広場やカフェレストランを設け、
にぎわいとやすらぎが調和した文化薫るまちを創っていきます。
設備だけでなく、外観にも注力を注いでいます。
ですので、ホールの全てを堪能していただけます。」
畑中室長よりメッセージ
「文化創造館は、文化芸術活動の拠点施設として高機能のホールと
多機能な練習室が充実しています。
施設だけでなく、公演も多彩なものを行います。
プロの公演や市民の方が参加できる公演、ワークショップ、
市民参加のオペラ・演劇を行う予定です。
皆さまのお越しをお待ちしております。」
建設中のホールにもおじゃまさせていただきました。
まだ足場ばかりですが、これらがどこになるのかを想像しながら、
オープンをお楽しみに。