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大・中・小ホールが揃っているのがメイシアターです

「いくら芸術という素晴らしいものがあっても、場所がないと
全てが崩れてしまう。改めて、場所の大切さを思い知りました。」

 6月18日、午前7時58分頃、大阪府北部地震発生。
 この地震を受けて吹田市文化会館メイシアター大ホールは
使用を中止せざるをえなくなる。大ホールの天井の金具が曲がり、
柱を支えているボルトが使用出来なくなった。
天井から客席に粉が落ち、専門家から使用中止を告げられた。

 地震発生から現在の状況について、15年以上も、七夕公演・第九公演で
お世話になってきたメイシアターの常務理事・事務局長古矢直樹さんと
日和香さんにお話を伺った。

古矢直樹さん(左)・日和香さん(右)

「地震が発生して、メイシアターにすぐに出勤できる職員は
車や徒歩で行ってもらいました。大ホールの使用中止が決まり
その連絡を関係者(主催者や出演者など)にさせることになり、
職員にはとても辛い思いをさせてしまったなと。」
地震発生後の対応をこのように振り返られた。

 ただ、高槻・茨木のように報道されたわけではないため、
吹田は被害状況が分かりにくく、予定していた公演日にご来場されて、
初めて中止を知ったお客様もいらっしゃった。
 「それだけでなく、予定していたオペラの舞台セットの発送が
終わっており、出演団体からとりあえず舞台袖に置かせてほしいと。
届いた舞台セットが袖にあるのを見て、
居たたまれない気持ちになりました。
今から今年空いているホールを押さえることが出来るわけがなく…。
 場所がないということは、今まで一つの目標に向かってきたもの全てが
壊れるということで、一つの演目に多くの人が関わっていて、
その人たちの生活を奪ってしまう、この怖さを改めて思い知りました。
メイシアターに関わる全てのお客さまや関係者の方々に、
本当に申し訳なく思っています。」

 ホールの特長として中・小ホールが開館していても、
大ホールが使用出来なければ、メイシアターではないとおっしゃる。
「大・中・小ホールが揃わないとメイシアターではありません。
芸術性の高い公演だけでなく、学校の発表会、市民団体の発表会、
成人祭など様々な市民の文化活動の場だったのが、
中・小ホールが開館していても、大ホールが使用中止のため、
賑わいが少なく、とても寂しいです。
資料の整理で写真を見ると、この公演はこんなにも続いていたんだと。
当たり前のことが途切れたことで複雑な心境です。
想いとして、来年7月から工事が始まる予定ですので、
一日も早く開館してほしいなと。
ただ、30年以上の使用でホールも疲れていたから、
これを機会に、とも思います。
そして、もうこれ以上、災害が起こらないようにと願うばかりです。」

大ホール

中ホール

小ホール

 来年7月から工事が始まり、2020年秋頃にリニューアルオープンを
予定されています。
工事の前に関西フィルは2019年1月5日(土)ニューイヤーコンサート
中ホールで開催します
指揮:関西フィル首席指揮者藤岡幸夫
テノール:清原邦仁(関西歌劇団)
開場:14:30、開演15:00
曲:
ニコライ:歌劇「ウィンザーの陽気な女房たち」序曲
ヴェルディ:歌劇「リゴレット」より “女心の歌”
ドニゼッティ:歌劇「愛の妙薬」より “人知れぬ涙”
シュランメル:ウィーンはいつもウィーン
ジーツィンスキー:ウィーン わが夢の街
ヨハン・シュトラウスII世:
 喜歌劇「ジプシー男爵」“入場行進曲”
 ポルカ「狩り」
 ワルツ「南国のばら」
 アンネン・ポルカ
 ワルツ「美しく青きドナウ」
チケットは10月24日(水)から発売です
お問合せ⇒メイシアタープレイガイド:06-6386-6333
 
 毎年12月に行う「吹田市民の第九」公演は
藤岡さんの提案で始まりました。
次回はメイシアターと関西フィルと藤岡さんとの関係について。