50周年記念コラム~未来の関西フィルへ K.0520

 皆さま、こんにちは!
50周年記念コラム~未来の関西フィルへ K.0520、
今回は、特別契約首席チェロ奏者、日野俊介からのメッセージをお届けします。

 高校生の頃、僕は学校の友人に誘われて、初めてヴィエール・フィル(関フィルの前身)の演奏会へ行きました。あれから40年と少し、今こうして自分がそのオーケストラの一員として、楽団創立50周年を迎える事になろうとは、当時勿論知る由もありません。
そして当時どころか、つい今年の初めにも想像だにしなかったのが、全人類がウィルスの脅威に晒されているこの現在の世界の状況です。 

   今、自分たちは何をすべきなのか? 
演奏会をする事が叶わず、予定は全て白紙となり、オーケストラはもう限界にきている中で、何か役に立つ事ができないのか?   
事態が収束すればその時には、皆で誠心誠意、精一杯の演奏する事はできるのですが、それも叶わぬ今、この受難の真最中に我々はただただ祈るばかりなのか…。

   40年前に夢見て入った世界は、思いも寄らなかった形で盲点を突かれ、
その脆弱さを露呈する事となってしまいました。皆が解決の緒を模索していますが、まだまだ今後ももがき続けて行く事を余儀なくされそうです。   
 楽団創立50周年は、実に50年で最大の試練の年となっています。

首席チェロ奏者 日野 俊介