みなさま、こんにちは!
「50周年記念コラム~未来の関西フィルへ」第4回、
緊急事態宣言が継続され、気持ちを持ち直すことがなかなか
難しいですが、つらつらと書いています。
今回は、関西フィルの名カメラマン、第一ヴァイオリン徳岡 裕紀の
写真ギャラリーから写真を借りました。
(2019年、太陽の塔の内部公開の時の写真です)
一緒にお楽しみください!!
厳しい状況の中、変わらず関西フィルへのご声援、ご支援を賜り
心から感謝申し上げます。
「止まない雨はない」「日はまた昇る」「春の来ない冬はない」
を信じて、耐えて、備えて、皆様に生きた音楽をお届けできる日を
待っております。
さて、
関西フィルハーモニー管弦楽団の前身、ヴィエール室内合奏団が
発足したのは1970年でした。
この年には、東京オリンピックと並んで日本の高度経済成長期の
象徴ともいえる、大阪万博が開催されました。
また、ヤクルトスワローズ誕生、日航機よど号ハイジャック事件、
ビートルズ解散、アポロ13号打ち上げ、などなど、
そしてこの年の年末に関西フィルは産声を上げました。
3月14日に開幕した大阪万博は、まさに世紀の大イベントとなり、
最も人気の展示はアメリカ館で展示された「月の石」でした。
前年に達成したアポロ11号の月面着陸の際に採取されたという
この石のために、数万人の人々が一瞬の見学時間のために数時間並んだそうです。
千里丘陵の万博会場とは別に、第二会場として旧フェスティバルホールが
クラシック音楽公演会場となり、エキスポ・クラシックと呼ばれる
クラシック音楽関連の公演が数多く開催されました。
この中には「カラヤン指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団」が
ベートーヴェン交響曲全曲演奏会を行うなど、豪華な外国オーケストラに
よる多くのコンサートがありました。
この年はベートーヴェン生誕200年の年でもありました。
オープニング・コンサートでは
岩城宏之指揮、NHK交響楽団の演奏で「君が代」に続き、万博のための
委嘱作品、三善晃「祝典序曲」、黛敏郎「BUGAKU」、
ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」が演奏されています。
ベルリン・ドイツ・オペラは関西初公演、
「ローエングリン」「モーゼとアロン」「ドイツ・レクイエム」が
上演されました。
ボリショイ・オペラも関西初公演!!
「ボリス・ゴドノフ」「エウゲニ・オネーギン」「スペードの女王」
「イーゴリ公」など、綺羅星のようなロシアの作品を上演。
歌手、オーケストラ、合唱団、バレエ団、スタッフ総勢400名、
100トンを超す衣裳・舞台装置ととも来日したそうです。
その他、
パリ管弦楽団、クリーヴランド管弦楽団、フィルハーモニア管弦楽団、
ニューヨーク・フィルハーモニー交響楽団等海外オケの来日、
また、5夜にわたり、日本を代表する5つのオーケストラ、
読売日本交響楽団(指揮:若杉 宏)
日本フィルハーモニー交響楽団(指揮:小澤 征爾)
NHK交響楽団(指揮:岩城 宏之)
京都市交響楽団(指揮:渡邉 暁雄)
大阪フィルハーモニー交響楽団(指揮:朝比奈 隆)
が競演しています。
クラシックファンの皆様は半年の短い間に、めったに聴くことのできない
豪華な外国オーケストラの、数多くの公演を堪能したことでしょう。
2025年には「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに
「大阪・関西万博」の開催が決まっています。
しかし、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、20年東京五輪・
パラリンピックが1年延期され、今年開催予定のドバイ万博の
1年延期も検討されているとのこと。
ドバイ万博も延期されると25年大阪・関西万博にも影響があるかも
しれませんね。。。
次回の大阪・関西万博にも多くの外国オーケストラの
来日が期待されますが、関西フィルをはじめとする在阪オーケストラの
公演が組み込まれ、外国オケとの共演、競演などが企画されることを
願わずにはいられません。
世界からのお客様に日本、関西、大阪のオーケストラ演奏をお届け
できるように、精進してまいります。
未来の関西フィルにどうぞご期待ください。
ではまた次回、「5」のつく日にお会いしましょう!!