• 2025.6.10(火)
    公演情報 関西フィルNews
    人の心に響くように/大屋響さんへのインタビュー

     2024年度ライジングスター・プロジェクトで優秀賞を受賞された大屋響さんへインタビューさせていただきました。

    同じ「好き」な話でもヴァイオリンと好きなものの話をされているときの表情が、全く異なるのが印象的でした。

    お名前の由来通り、大屋さんの言葉は「心」に響きます。

     

    優秀賞を受賞された大屋響さん、林成さん、十河七海さん

     

    優秀賞受賞と8月11日Meet the Classic公演について

     2歳の時に、『ゆうがたクインテット』でヴァイオリンを弾いていた方を見て「これ、やりたい」とヴァイオリンを始めました。あまり、記憶にないです…。
    ライジングスター・プロジェクトの「ソリストの経験が積める」・「プロのオーケストラと共演できる」、これらの魅力に惹かれて、応募しました。
     今までにたくさんのコンクールを受けてきていても、審査は緊張して。
    緊張すると自分が思っている以上に演奏している表情が硬くなってしまうんですよ。
     受賞はとても嬉しく、気さくでパワフルな藤岡先生と関西フィルの皆様と一緒に音楽を作れると思うとワクワクします。

     

     8月11日Meet the Classicでは、ブラームス:ヴァイオリン協奏曲第3楽章を演奏します。 小さいときから、弾きたい曲にどんどん挑戦してきましたが、小5のときにブラームスのコンチェルトを初めて生で聴いて、「かっこいい、弾きたい」と強く憧れました。
     でも、まだまだこの曲の前に勉強する曲がいっぱいあるし、体力も集中力もつけてから挑戦したいと思いました。
    そこからいろんな作曲家の曲や、ソロだけでなく室内楽の勉強も何曲かして、 昨年、自分的には満を持してブラームスの勉強を始めました。
    意気揚々と譜読みを始めたところ、やっぱりシンフォニックな響きを求められる大きな曲だなと痛感し、日々悩み試行錯誤しています。

     

    作曲家の母国語を意識

     ライジングスター・プロジェクトの応募用紙に「演奏が大阪弁みたい」と指摘されるので、作曲家の言葉を学びたいと書かれていましたが、詳しくお伺いできますか?
    大阪弁の「~やねん」や「~わ」のように語尾が強調される=フレーズの終わり方が押したような演奏になっていると指摘されました。
     例えば、ドイツ語は発音がはっきりしている、フランス語はフワッーと流れる感じ、 ロシア語はアクセントが少し長くなるというように、作曲家の母国語が音楽に影響していると師事している先生に教えてもらったんです。
    自分の話し方(大阪弁)が演奏に影響すると知ったと同時に、作曲家の母国語を学ぶことが、独特のニュアンスの理解や曲の表現につながっていくと思います。

     

    名前の由来とどのように演奏するかがリンク

    私の「響」という名前は、「人の心に響く人になるように、また、他人の心をしっかりと自分の心に響かせて感謝の気持ちをもてる人になるように」という願いを込めてつけてくれました。

     小学4年生くらいまでは、聴いてくれる方に何を届けるのかを考えたことが、あまりありませんでした。
    深く演奏できるようになってきたときに、「ただ音程をハメる」や「きれいな音で弾く」だけでは全然足りないと感じ始めて。
     どう演奏するかを補うために、「自分の気持ちを人の心に響かせるには?」とイメージすれば補えるのではないかと思ったとき、名前の由来とリンクしました。
    それからずっと、私の演奏のテーマになっています。

     

     ヴァイオリンや演奏以外にも、大屋さんのことを知っていただきたく「好き」をお伺いしました!

    チーズと甘いもの
    どちらも大好き!でも青カビはまだ、未経験です。

     

    謎解き
    名探偵コナンが大好きです。
    コナンきっかけで謎解きも好きです。

     

    ダンス

    在学中の相愛高校の体育祭ダンス委員をやっていて、動線を考えたり、振りを入れたりしています。K‐POPのカバーで、皆でわちゃわちゃしながら考えるのが楽しい!

     

    他の人には絶対負けない魅力

     指揮、藤岡幸夫さんが音楽家になるには、他の人には絶対負けない魅力を2つ以上持っておくべきと仰っていましたので、お伺いしました。

    「根性がある」
     ヴァイオリンをずっと続けていて、つらくてやめたいと思ったことがありません。
    どちらかというとフィーリングで決めてしまうタイプですが、ずっとヴァイオリニストとして生きていきたいと揺るがない気持ちは変わりません。

    「鈍感さ」
     体力があることは、疲れにくいという点で鈍感なのかなと思います。
    落ち込むことがあっても、すぐに立ち直ります。
    自分でも理由はよく分かりません(笑)

     

     

     

    お客様へメッセージ

     ブラームスのヴァイオリンコンチェルト3楽章について、
    大きい船に乗って皆様と航海に出るようなイメージを持っています。
    進むにつれて視界が開けていくような、前向きになれる、楽しい雰囲気で、皆様と一緒だからこそのエネルギーを伝えられる演奏会にしたいです。

     

    同じソリスト、十河七海さんへのインタビューはこちら

     

    Meet the Classic Vol.49
    • 2025年811(月・祝)
    • 15:00開演(14:00開場)
    • 住友生命いずみホール
    • 指揮&お話:藤岡 幸夫(関西フィル総監督・首席指揮者)
    • ヴァイオリン:大屋 響
    • チェロ:林 成(リン セイ)
    • コントラバス:十河 七海

     

    [プログラム]

    【第1部】
    ~ライジングスター・プロジェクト2024優秀賞3名とのフレッシュな協演~
    ●ラーシュ=エリク・ラーション:コントラバス・コンチェルティーノ 作品45-11〔十河〕
    ●ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 ロ短調 作品104 より 第1楽章〔林〕
    ●ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品77 より 第3楽章〔大屋〕
    【第2部】
    ●シューマン:交響曲第3番 変ホ長調 作品97 「ライン」

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    https://yyk1.ka-ruku.com/kansaiphil-s/seatSelect?en=250811

    お電話(平日10:0017:00、土曜10:0016:00)

    関西フィル事務局:06-6115-9911