みなさまこんにちは
昨日から4月29日(火・祝)255回定期演奏会の練習が始まっています。


昨日はベルリオーズの「イタリアのハロルド」をオーケストラのみでじっくり練習しました。
その前に
4月11日付けでオーボエトップ奏者として佛田明希子(ぶつだあきこ)
が正式入団致しましたのでご紹介します![]()
関西フィル入団前にもオーケストラのオーボエ首席奏者として
活躍していた、若いながらも経験豊かな演奏家です![]()
これからは彼女の一音でコンサートが始まることになります。
皆様、どうぞよろしくお願い致します![]()

(C)HIKAWA
休憩時間に色々話を聞いてきました
―オーボエを始めたきっかけは?
父がオーボエをやっていた事もあり(佛田のお父様は元大阪フィルハーモニー交響楽団の
オーボエ奏者でいらっしゃいます)、子供のころからオーボエは身近な楽器でした。
小学生になった時くらいから「オーボエを吹きたい!」と言っていたらしいですが吹かせて
もらえず、小学4年生くらい、10歳の時にやっと父のオーボエをもらって習い始めました。
小学校、中学校は吹奏楽部には入らず、家で父に教えてもらいながら吹いていました。
ピアノはオーボエより早く習い始めていたのですが、ピアノと同じくお稽古事の一つとしての
感覚だったのだと思います。
―本当に小さい頃からオーボエに親しんでらっしゃったんですね。
そうですね、物心ついた時からオーボエの音を聴いてきているので、
オーボエの特にこの部分が好き、とか、他の楽器を吹いてみよう、とか、
改めて思ったことは無いような気がします。
オーボエの”吹奏感”はとても好きですよ。
―プロの演奏家になるまでの経緯を教えてください。
高校生になってもオーボエを続け、大阪音楽大学に入学しました。
卒業後に1年間大阪音楽大学で助手しましたが、その後ドイツに渡り、
ドイツ国立カールスルーエ音楽大学とドイツ国立ミュンヘン音楽大学で勉強し、
計7年間ドイツに住んでいました。
帰国してザ・カレッジ・オペラハウス管弦楽団を経て関西フィルに入団しました。
―オーボエはリード作りがとても大変なことで知られていますが。
時と場合によりますが、リードのことは頭の隅には常にある様な気がします。
リードには葦(あし)という材料を使います。細い竹の様なものです。
材料の選別→縦に割り→長さを整え→カンナかけをし→型取りをし
→チューブという楽器とリードをつなぐ部分に糸で巻きつけ→ナイフで削る
という行程です。
私は削りだす前に数日間寝かせて乾燥させるので、葦が演奏できるリードになるまで、
1週間くらいかかります。
―完成まで時間がかかりますね。演奏会が続くと準備が大変では?
リードは常に削っているのですが、3~4公演先のことまで考えてリードを作っていると
思います。
リードは消耗品なので、曲によっては1つのコンサートでへたってしまうリードもあります。
有名な曲では、チャイコフスキーのバレエ、「白鳥の湖」は大変です。ソロが多いですし、
とても繊細でシビアな曲で、リードへの負担は大きいですね。

―曲によってリードは選ぶのですか?
はい、曲によってリードは選びます。軽やかさ、重厚さ、音色の明暗など、曲に合うものを
選んでいます。リード作りは大変ですが、曲によって歌口を自分で選べる所がオーボエの
魅力のひとつだと思います。
―正式入団して初めての定期演奏会、今回の曲目の聴き所を。
フォーレ:「ペレアスとメリザンド」の2楽章のソロはとても素敵な旋律なので
ご注目いただきたいです。
ドビュッシーの「牧神の午後への前奏曲」ですが、私は淡い色彩の音楽だと
思っていたのですが、デュメイ監督は少し違った風に音楽作りをされています。
とてもはっきりとした色彩を感じていただけるのではないでしょうか。
立体的という感じです。この曲は大きな聴き所だと思います!!
ベルリオーズでは、デュメイ監督のフレーズや色彩へのこだわりを
存分に楽しんでいただければと思っています。
ベテラン2番奏者、高名幾子とのタッグ、頼もしいかぎりです。
下の写真は、正式入団した初めての主催公演、4月13日の
奈良定期演奏会終演後、楽屋廊下でのショットです

(C)HIKAWA
この2人、楽器から離れるとかなりの癒し系なんですよ…![]()
また、ジェラール・コセ氏の登場もご紹介したいと思います!!

