50周年記念コラム~未来の関西フィルへ K.1010

皆さま、こんにちは!
 50周年記念コラム~未来の関西フィルへ K.1010
今回は、ヴィオラ奏者、飛田千寿子からのメッセージをお届けします。

 この度50周年を迎えた関西フィルですが、私はその半分近く在籍をしております。
入団当初は大学を卒業したばかりの右も左もわからない若輩者。関西も全く訪れたことがなく、あちこちのホールに行くのも大変(今と違ってGoogle Mapなど使えなかったので)でした。

 そんな私に関西フィルの先輩方はとても親切で、分からない場所があれば連れて行って下さったり、「若いからお給料安いでしょ」とご飯を食べに連れて行っていただいたりと本当によくしていただきました。

 その後引退された方や、新しく入った方とメンバーは随分入れ替わりましたが、優しくて明るい雰囲気はずっと変わっていないように思います。

 こころ奏でて50年、とキャッチコピーにもある通り、関西フィルは心で心を奏でるオーケストラ。楽器を通して人の温かさや悲しみ、人そのものを表現し、聴衆の皆さんの心に寄り添う音楽をこの50年心でつないできたのではないでしょうか。そして人が変わろうと時代が変わろうと、ずっとその音色を奏でて行けると私は思っています。

 突然やってきた想定外だらけの今の世の中ですが、関西フィルだけでなく、音楽や芸術が少しでも皆さんの助けになれば幸いです。

ヴィオラ奏者 飛田 千寿子