2020.7.31(金)
50周年記念コラム~未来の関西フィルへ K.0731
皆さま、こんにちは!
50周年記念コラム~未来の関西フィルへ K.0731、
今回は首席トランペット奏者、池田悠人からのメッセージをお届けします。
僕と関西フィルとの関係は十数年前、学生だった頃から始まりました。
白水さん(関西フィル首席トランペット奏者)の出演する演奏会を聴きにいき、声をかけてもらってエキストラに行ったのが初めてだった気がします。
その頃は経験が浅く未熟だった上この規模のプロオーケストラで演奏すること自体が初めてでしたが、若さゆえの無謀か不安や緊張よりも楽しみが勝っていました。
プロフェッショナルの演奏に興味津々で一緒に演奏するトランペットセクションの音を耳を大きくして聴いていました。プロの奏者のアタック、ダイナミクス、スタミナ、タイミング、表現力、凄みを感じ、とにかく強い衝撃を受けたことを覚えています。
僕の当時の実力は周りと大きく隔たりがありましたが、セクションの一員としてこの凄さに混ざれた喜びと感動は筆舌に尽くしがたいです。
元々オーケストラプレイヤーになりたかったわけですが、プロの現場を経験してその気持ちがより明確になったことは間違いありません。
その後も沢山の公演で経験を積ませてもらいました。その一つひとつが糧になって今があるんだと感謝の気持ちでいっぱいです。
そうやって育ててくれたトランペットパートの方々と2年前に同僚となれたことに深い感慨を覚えます。
思い入れのある関西フィルの50周年を団員として迎えられたことを嬉しく思うと同時に、その歴史が培った個性をさらに魅力的に、それが関西フィルの伝統になっていくよう丁寧に積み重ねていきたいです。
首席トランペット奏者 池田 悠人