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自分らしく自然体で/鈴木優人氏首席客演指揮者就任インタビュー

自分らしく自然体でやっていきたい

 2023年4月より鈴木優人氏に首席客演指揮者に就任いただきました。
 10月就任記念演奏会が近づいてきましたので、心境や就任記念演奏会などについてインタビューしました。

 ところどころユーモアで返してくださり、終始、和やかな雰囲気のインタビューでした!

 

首席客演指揮者就任についての想いをお伺いできますか

 まさか大阪のオケでポストを持つとは思っていませんでした。

「客演」という立場だからこそ、野球でいう外野手の立場(=独自の目線)で、スパイス的な役割を果たしていきたいです。

 

就任記念演奏会プログラムのお客様の反応が楽しみです

■バロック音楽を敢えてモダンでする魅力
 バロック楽器を知っているからこそ、経験からのイマジネーションを大切にし、楽員との会話の中で新たな発見をしていきたいです。それぞれの時代の作曲家が見ていた世界を関西フィルの皆様と創っていくのに魅力を感じます。

■ラモー(鈴木優人編):優雅なインドの国々(1735-1736)
 当時、クラリネットは出始めたばかりの楽器で、編成に入っていませんでした。入っているバージョンで演奏するのは注目ポイントです。バロック楽器を使わずに演奏するためには、色んなアイデアが必要です。現代のオケが演奏する音色を楽しんでください。

■ストラヴィンスキー:プルチネルラ(1919年‐1920)
 歌バージョンはなかなか演奏されません。
バロック音楽をストラヴィンスキー目線で書き直したとてもユニークな作品で、素晴らしい歌手の皆様との共演も楽しみです。原曲との聴き比べも面白いですよ。

■ブラームス:交響曲第1(1876)
 ブラームスが1番を創ったのが私と同じ40代のときでした。前回共演の公演が2番でしたので、初心に帰って1番です。 
 余談ですが私が中学生のときに初めてファゴットでブラームス作品を演奏したのが1番でした。2番パートを担当しましたが、難しかったですね。(ファゴットを始めて3ヶ月で吹けるわけがないです…)

 

関西フィルの印象を教えてください

 前向きで向上心が強く、音楽家として一番大切である楽譜に対してのリスペクトを持ち、Festiveなサウンドだと思いますね。アイデアがどんどん出て、それが胸にストンと落ちます。自分たちがしたい音楽をしているという印象です。
 楽員への希望は、何だろう…二日酔いでリハーサルに来ないように()とかですかね。冗談は置いといて、共演しているからと言って先入観を持たず自然体で大丈夫です。
 今後は、一つひとつの公演でお祭りのようにスパークしたいですね。もちろん、音楽を創るプロセスを大事にして、感情を共にすることを大切にしながらです。

 

関西フィルは個性的な指揮者が揃っていますが、どのようなカラーを出していこうと考えておられますか

 作戦は立てていません。オーギュスタン・デュメイ音楽監督と首席指揮者 藤岡幸夫さんとのキャラが全然違うので、自然体でいれば私のカラーが出るかなと。自分らしく楽しみながらやっていきます。

 

お話をさせていただいて、コミュニケーションを大切にされていると感じます。コミュニケーションを取るうえで、心掛けていらっしゃることはありますか

 相手に興味を持つようにしています。コミュニケーションにも色んなスタイルがありますから、話す内容によって合わせています。

 

お客様にメッセージをお願いいたします 

 首席客演指揮者に就任し、改めてスタートを切ります。気負うわけではありませんが、就任公演は門出でであり、とても楽しみにしています。
 ぜひ、お客様には「完売」という形で盛り上げていただければ嬉しいですね()

 

鈴木さんs’ Favorite

☆好きな食べ物

  •  麺類全般(なぜかカレーうどんだけは苦手…というより食わず嫌い)
  • 薄いもの(パンケーキよりクレープ、おせんべいより海苔())
      大阪のお店に詳しくないので、ホール付近のお店を開拓していきます

☆趣味

  • 将棋(小学生の時に始めました)
  • 野球(楽団員の皆さま、キャッチボールをしましょう)
  • スキー

 

就任後の公演は12/9(土)第九特別演奏会