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2015年 3月

  • 2015.3.11(水)
    関西フィルNews
    飯守さんのブルックナー5番の練習が始まりました!!

    みなさまこんにちは
    昨日、今日と急に寒くなりましたね

    今日から3月14日(土)に開催する定期演奏会の練習が
    始まりました

    今回の指揮者の関西フィル桂冠名誉指揮者の飯守泰次郎さん、
    当楽団主催公演への出演は、去年7月のいずみホールシリーズ以来と
    なります。
    最近は新国立劇場のオペラ芸術監督として、とてもお忙しそうです。

    「ブルックナーについて・・・」とお聞きすると、とても熱心に
    色々お話ししてくださいました

    DSCF2086

    「ブルックナー・ツィクルスがとうとう第5番にたどり着きました。

    この長いブルックナーの旅、始める時は本当に最後までやり遂げられるかどうか
    心配でしたが、なんと、半分まで到達してしまいました!


    123番はいわゆる発展期の作品、4番で一般的に“聴きやすい”名曲に
    なりました。
    6番はとてもロマンティックですね。7番もどちらかといえば
    聴きやすい。
    8番はブルックナーの交響曲の中でも人気のあるスケールの
    大きな曲、
    9番は“死”に至るまでの総集ですね。9番は未完に終わりましたが。


    この偉大な交響曲群の中で、第5番は最も宗教的でブルックナーの“信仰告白”と
    考えられます。
    信仰や哲学に深く入り込んだ曲、という意味で一番難しい曲なのです。


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    後期ロマン派の音楽は、劇音楽、民俗音楽などがとても発展しましたが、
    ブルックナーは純粋音楽なのです。私は、ブルックナーは、純粋音楽に留まった
    最後の作曲家だと思います。

    人付き合いが下手で、服装にも気を使わず、きちんと挨拶もできなくて社会にも
    とけこめなかったブルックナー、そんな素朴な“ブルックナーおじさん”が
    なぜこのような宇宙的な音楽を作ることができたのか、本当に不思議です。


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    ご存じの通り、関西フィルとは長いお付き合いで、重厚な音楽、例えばリヒャルト・シュトラウス、ワーグナー、マーラーなどの作品はずいぶん取り上げ、慣れてきたと思っています。

    しかしブルックナーは重厚なだけでなく、心の深い部分を吐露する音楽なのです。
    この深い部分に踏み込むことが必要なのです。
    5番は、今まで演奏してきた1番から4番までとは世界が違います。
    オーケストラにとっては大きな挑戦になると思います。


    1楽章は、対位法(独立性を持ったいくつかの旋律を調和させて
    重ね合わせる手法)がとても入り組んでいます。スケールが大きくて壮重、
    巨大な時間と空間が広がります。



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    この写真の飯守さん、多分、
    「教会の大伽藍に響き渡る
    オルガンのように!」
    と説明されているはず

    2楽章は全体が祈りの音楽ですね。オーボエなど木管楽器が祈りを奏でます。

    ブルックナーの純粋さが結晶化されていて、心の奥底まで揺さぶられます。


    3楽章、大教会の信仰の世界から離れ、農夫が軽やかなドイツ舞曲に戯れます。
    ブルックナーのドイツ民族としての血がさわいでいるようです。

    この楽章で音楽も聴衆も少しほっと心がほどけますね。


    そして第
    4楽章、この楽章は2つの要素に支配されています。
    ひとつは入り組んだフーガ(ひとつの旋律をずらして登場させ、次々に
    追いかけ絡み合わせる様式)、もうひとつはコラール(
    *下記ご参考まで)です。
    フーガは二重、三重ととても入り組み、コラールは金管楽器だけでなく弦楽器にも、
    また、ホルンとファゴット、のようにさまざまな楽器で演奏されるコラールです。

    最後には、このふたつの要素が一体化するのです。
    その迫力は想像を絶するものがあります。巨人が堂々と歩いてくるように、
    フーガとコラールが互い違いに押し寄せてきます。

    そして、123楽章のメロディーも出てきます。まさにフィナーレ。


    現代の社会はとても忙しいですね。若い方々が、長い時間スマートフォンを
    見ないでいることは難しい、というのを聞いたことがあります。
    生活の中に情報が溢れていて、何も考えず、何もしないでいることは
    不可能なのかもしれません。
    14日は、音楽ホールという非日常の空間で、時間を忘れてブルックナーの
    音楽空間に身を任せていただきたいと思います。


     (*)コラールとはドイツ語で直訳すると”讃美歌”です。
    讃美歌は教会に集まった人々が歌う音楽なので、あまり複雑ではなく長くもありません。
    今では、そのような美しくて素朴な和音進行のフレーズに対してよく使います。
    トロンボーンに代表される金管楽器で演奏されることが多いですね。

     

     この公演、S・A・B席は完売致しました。
    C席も残券僅少となっております。
    (状況によって、当日券の販売は無しになる可能性があります。)

    頻繁に演奏されることの少ないブルックナー5番、
    お聴き逃しのないよう!!
    会場でお待ちしています

    【関西フィル263回定期演奏会】

    [日時]2015年3月14日(土)14:00開演 (13:00開場)
    13:40~ 指揮:飯守泰次郎によるプレトーク開催!
    [出演]
    指揮:飯守 泰次郎(関西フィル桂冠名誉指揮者)
    独奏:清永 あや(ヴァイオリン)

    [プログラム]
    ◆メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 作品64
    ◆ブルックナー:交響曲第5番 変ロ長調

    ※出演者、曲目、曲順など、内容が変更になる場合がございます。

    入場料:
    S席¥6,000(完売しました)/A席¥4,500(完売しました)/B席¥3,000(完売しました)/
    C席¥2,000/学生席(25歳以下)¥1,000(全席指定・税込)
    ※学生席は関西フィル・チケット受付でのみご予約承ります。

    関西フィル:06-6577-1381

     

    3月13日(金)17時まで事前ご予約をしていただけます。
    完売の場合はご容赦くださいませ。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     


  • 2015.3.4(水)
    関西フィルNews
    3月8日は「火の鳥」の予習!&3月6日ABCフレッシュコンサート放送!!

    みなさまこんにちは
    今月28日(土)に開催する”大坂春の陣”、迫ってまいりました

    去年の”大坂秋の陣”の時にお客様にいただいたご意見を元に、
    ”春の陣”は少しスタイルを変えました。

    15時開演で終演は18時15分頃。
    3時間ちょっとの、少し長めのコンサートだと思ってください

    日本センチュリーさんから関西フィルに入れ替わるところで
    30分の休憩を挟みます。
    各オーケストラの曲と曲の間は、飯森さんと藤岡さんにおしゃべり
    してもらうだけで、休憩にはいたしません。

    今回のプログラムは”ストラヴィンスキー&ベートーヴェン”
    どちらも時代の革命児ですね~

    各オケ、後半に演奏するのはベートーヴェンの「田園」と「運命」という超直球で、
    皆様にご説明差し上げる必要もないと思いますが、
    もしかしたら、「ストラヴィンスキーはちょっと・・・」という方が
    いらっしゃるかもしれません。

    ”春の陣”を間近に控えた今、ストラヴィンスキーの「火の鳥」を予習して
    いただく機会を見つけたので、ぜひ皆様にお伝えしたいと思い筆を執りました

    今週日曜、3月8日(日)の午後9時からの「NHK音楽館」で、
    デュトワさん指揮の”火の鳥(1919年版)”が演奏されます

    「序奏と火の鳥の踊り」の部分、この世のものとは思えない雰囲気を
    醸し出す弦楽器のフラジオレット、  フラジオレットの説明はこちらのブログを♪
    「カスチェイの凶悪な踊り」に出てくるトロンボーンのグリッサンド、
    「子守唄」のファゴットのソロ、「フィナーレ」のホルンのソロ!!
    そして、最後の壮麗・豪華・キラキラのメロディー!!!

    8日の夜にこれらを把握していただき、”春の陣”で生演奏をお楽しみください
    フィナーレのあの鳥肌が立つような壮麗さは、絶対!コンサートホールで
    体感すべき音楽です

    この「火の鳥」と日本センチュリーさんの演奏される「ペトルーシュカ」、
    そして「春の祭典」を合わせた3曲が、ストラヴィンスキーの3大バレエ音楽
    この”3大”の内の2曲を1日で聴いてしまえるのは、なかなか貴重な機会かと

    そしてそして、もう一つお知らせが

    2015年2月8日(日)にABC音楽振興会主催で開催された
    「第23回ABCフレッシュコンサート」の模様が
    3月6日(金)25時34分~27時34分に朝日放送で放映されます
    6日(金)の深夜1時34分からですね

    藤岡さん指揮で出演させていただいたこのコンサートの中から、
    松岡井菜さん独奏のメンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲、
    蓑田莉奈さん独奏のラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲が
    放送される予定です

    関西フィル練習場でのオーケストラ合わせの様子も
    放映してくださるそうですよ

    ぜひご覧ください

    【大坂春の陣2015】

    [日時]2015年3月28日(土)15:00開演(14:00開場)
    [場所]ザ・シンフォニーホール
    [出演]
    ≪先攻≫
    指揮:飯森 範親(日本センチュリー首席指揮者)
    日本センチュリー交響楽団
    ◆ストラヴィンスキー:バレエ音楽「ペトルーシュカ」 《1947年版》
     (ピアノ:法貴 彩子)
    ◆ベートーヴェン:交響曲第5番 ハ短調 作品67 「運命」

    ≪後攻≫
    指揮:藤岡 幸夫(関西フィル首席指揮者)
    関西フィルハーモニー管弦楽団
    ◆ストラヴィンスキー:バレエ組曲「火の鳥」 《1919年版》
    ◆ベートーヴェン:交響曲第6番 ヘ長調 作品68 「田園」

    ※出演者、曲目、曲順など、内容が変更になる場合がございます。
    あらかじめご了承ください。

    [チケット代金]
    A席 6,000円 B席 5,000円 C席 4,000円 車いす席 4,000円
    (全席指定・消費税込み) ※お客様の入れ替え無し。

    関西フィル友の会・サポーター会員、日本センチュリー各種会員
    [会員割引価格]
     A席 5,500円 B席 4,500円 C席 3,500円 車いす席 3,500円
     ※関西フィル、センチュリー・チケットサービスでのみの発売。

    ◎ご予約お問い合わせ
    関西フィルハーモニー管弦楽団 06-6577-1381
    センチュリー・チケットサービス 06-6868-0591
    ザ・シンフォニーチケットセンター 06-6453-2333
    チケットぴあ 0570-02-9999 [Pコード:246-246]
    ローソンチケット 0570-000-407 [Lコード:53291]
    イープラス http://eplus.jp/ (PC・携帯共通)